398 17の変わり者動詞と男性扱いされる女性名詞? Malheureusement il ne passe jamais personne par ici.

動詞

変わり者動詞新メンバーと特殊な女性名詞?

今回のフレーズにある動詞は、変わり者動詞のメンバーです。

過去を表す時に「être」を使う17の動詞の8つ目、「passer」をご紹介します。

そして「personne」は女性名詞のはずなのに、男性扱いされることがあるので、その例を見てみます。

このフレーズの場所と背景 

では、単語に入る前に、今回のフレーズ、「Malheureusement il ne passe jamais personne par ici.」の場所と背景を確認しておきます。 

このフレーズは、第11章の挿絵から3行目にある見栄っ張りな男のセリフです。 

「malheureusement il ne passe jamais personne par ici」 

「malheureusement」は「運悪く」「不幸にも」という意味です。

ここでの「il」は形式的な主語、「ne ~ jamais」で「決して~ない」、「passe」は「通り過ぎる」「通る」などの意味の「passer」の活用形(現在形)です。

「personne」は「人」という意味の女性名詞として知られていますが、ここでは「ne ~ personne」の形で「誰も~ない」という意味になります。

「par」は前置詞で、「~を通って」という通過する場所、「~の時に」という時間や時期、「~がもとで」という原因、「~によって」という動作主、または手段や道具などを表すこともあります。

「ici」は「ここ」です。

背景を見てみると 

王子さまが2番目に訪問したのは、見栄っ張りな男が1人で暮らす小さな星でした。

この見栄っ張りな男にとって、星にやって来る人は、すべて彼の崇拝者なのでした。

王子さまが男の帽子が風変わりだと指摘すると、男は彼をほめてくれる人に挨拶するための帽子なのだと言い、今回のフレーズを続けるのです。

17の変わり者動詞のメンバー

冒頭で触れた通り、今回のフレーズにある「passer(通り過ぎる/通る)」は、このシリーズの第198回でご紹介した「17の変わり者動詞」の1つです。 

「17の変わり者動詞」というのは、私が勝手に命名したものですが、過去を表す時に「être」を使う17の動詞のことです。 

「passer」の欄に意味を追加します。

動詞 意味 登場回 
Devenir ~になる 第242回 
Revenir 再び来る/戻ってくる 第200回 
Monter   
Rester   
Sortir   
Venir 来る 第200回 
Aller 行く 第207回 
Naître  生まれる/誕生する 第340回 
Descendre   
Entrer   
Rentrer   
Tomber 倒れる/転ぶ/落ちる 第198回 
Retourner   
Arriver   
Mourir   
Partir 出発する第388回
Passer 通り過ぎる/通る第398回

使用例と注意点 

「passer」の過去分詞は「passé」です。

「être +(過去分詞)」の形になった場合の過去分詞は、主語によって形容詞のように性や数を一致させるので、過去分詞の形が変わります。

  • Marie et sa copine sont passées par ici.
    (マリーとその女友達がここを通った)

この変化については、このシリーズの第388回で例文とともにご紹介していますので、詳細についてはご参照ください。

特殊な「personne」

さて前述通り、「personne」は「人」という意味の女性名詞として覚えていませんか?

けれどここでの「personne」には冠詞がついていません。 

それは、女性名詞としての「personne」ではなく、代名詞だからです。

代名詞の場合は今回のフレーズのように、ほとんどは「ne ~ personne」の形で「誰も~ない」という意味になります。 

今回のフレーズには「決して~ない」という意味の「ne ~ jamais」があるので、この「ne」は「ne ~ personne」としても使われているということがわかりにくくなっています。 

それでも「personne」に冠詞がついていないので、代名詞だと分かります。

ここまでは、このシリーズの第322回で例文とともにご紹介していますので、詳細についてはご参照ください。

男性扱いされる「personne」

そしてその中でも若干触れているのですが、「人」という意味の「personne」は女性名詞であるにもかかわらず、「誰も」という意味である代名詞の「personne」は、男性形として扱われます。 

この「男性形として扱われる」というのは何を意味するのかと言うと、形容詞がつくなら、男性形の形容詞がつくということです。

  • Personne n’est parfait.
    (誰も完ぺきではない)

ここでの「parfait」は男性形になっています。

女性形なら「parfaite」になります。

  • La personne n’est pas parfaite.
    (その人は完ぺきではない)

同様の例をもう1つご紹介します。

先ほども新メンバーをご紹介したばかりの「17の変わり者動詞」は、過去を表す時に「être」を使いますが、その際、主語が女性名詞なら、過去分詞が女性形になります。

  • La personne n’est pas venue.
    (その人は来なかった)

主語が「la personne(その人)」なので、過去分詞「venu」が女性形の「venue」になっています。

ですが、冠詞のつかない代名詞の「personne(誰も)」なら、元の男性形のままです。

  • Personne n’est venu.
    (誰も来なかった)

冠詞がなければ代名詞

代名詞の例としてご紹介した2つのフレーズは、話し言葉だと否定語の「ne」やその省略形である「n’」を取ってしまうことがよくあります。

  • Personne est parfait.
    (誰も完ぺきではない)
  • Personne est venu.
    (誰も来なかった)

省略してしまうと、慣れないうちは否定文に見えないのですが、「personne」に冠詞がついていなければ代名詞で「誰も」という意味になるので、否定文として会話が成立します。

ただし書き言葉では否定語を省略しないことになっているので、注意してくださいね!

この記事を音声で聞くなら 

シリーズ【フランス語版 星の王子さまのフレーズ】は、ポッドキャストでも配信しています。 

下のリンクのクリックでこの記事に該当するエピソードに飛びますので、発音の確認などにお使いくださいね!

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