217 ただ足すだけ!疑問文の作り方 Est-ce qu’il collectionne les papillons ?

その他(王子さま)

倒置はいらない!

疑問文を作るには倒置をどうするのかが気になりますよね? 

動詞が1語だけなら主語とひっくり返すだけで済みますが、動詞が複数の単語で構成されていたりすると、どれを前に持って行けばいいのかと迷うことも。 

でも倒置なしで、ただ単に足すだけで疑問文を作る方法があり、ネイティブもよく使っています。 

1点だけ注意点があるので、一緒にご紹介しますね! 

このフレーズの場所と背景 

では、単語に入る前に、今回の「Est-ce qu’il collectionne les papillons ?」の場所と背景を確認しておきます。 

このフレーズは、第4章の中ほどにあります。 

第4章の3枚目の挿絵から7つ目のフレーズで、語り手の男性による説明部分です。 

「est-ce qu’il collectionne les papillons」 

まず先に「qu’il」について。 

これは「que」の省略形「qu’」と「il(彼/それ)」が合わさった形です。 

「est-ce que」は「~か?」に当たり、疑問文を作ります。 

「collectionne」は「~を収集する」という意味の「collectionner」の活用形(現在形)です。 

「les」は定冠詞の複数形、「papillons」は「チョウチョ」「(水泳の)バタフライという意味の男性名詞「papillon」の複数形です。 

背景を見てみると 

語り手の男性は、王子さまの星だと考えるB612という小惑星発見にまつわるこっけいな話しの後、そもそもこうした状況になるのは、大人たちが物事の本質を見ようとしないからだと言います。 

そして大人たちが話題にしない、物事の本質に迫る具体例として、新しい友だちができた時にするべき質問が3つ示されます。 

その1つ目はこのシリーズの第25回で扱った「友だちの声の音」について、2つ目は第216回の「好きなゲーム」について、今回のフレーズは3つ目です。 

ここでの「que」と「il」とは? 

さて背景からわかる通り、今回のフレーズは「新しい友だちができた時にするべき質問」のうちの1つです。 

なので、ここでの「il」は「新しい友だち」です。 

そして「que」に関しては、「est-ce que」の一部なので、単独での意味はありません。 

足すだけの疑問文 

タイトルや冒頭で触れた「ただ単に足すだけで疑問文を作る方法」とは、「est-ce que」を文頭に足し、文末の「.(ピリオド)」を「?(クエスチョンマーク)」に変えるだけです。 

つまり今回のフレーズ「Est-ce qu’il collectionne les papillons ?」の元になっているのは、この2つを取った「Il collectionne les papillons.(彼はチョウチョの収集をします)」ということです。 

彼女やきみなら 

では、この「Il collectionne les papillons.(彼はチョウチョの収集をします)」の一部を変えることで、疑問文を作りましょう。 

[彼女はチョウチョの収集をします」なら「Elle collectionne les papillons.」なので、「Est-ce qu’elle collectionne les papillons ?」 

「きみはチョウチョの収集をします」なら「Tu collectionnes les papillons.」なので、疑問文にするなら「Est-ce que tu collectionnes les papillons ?」になります。 

注意点は? 

注意点が1点だけあり、それは「元のフレーズが母音で始まっている場合」です。 

今回のフレーズも、元は「Il collectionne les papillons.」で母音から始まっているため、「qu’il」という形になっています。 

人称代名詞の主格(主語になる形)で母音から始まっているのは「il」「elle」「ils」「elles」です。 

なお人称代名詞以外でも、母音から始まっている主語の場合には、同じように「qu’」に続けて一緒に発音することになります。 

例えば女性の名前「Anne(アン)」なら、「Est-ce qu’Anne collectionne les papillons ?」のようになるということです。 

最近の話し言葉の主流 

でもこの1点だけに注意すれば、倒置をしたり、活用形を気にしたりせず、ただ単に足すだけなので、本当に簡単です。 

特に最近の話し言葉では、倒置することは本当に少なくなり、そのまま語尾を上げるだけ、もしくは今回のフレーズのように「est-ce que」をつけます。 

もちろん、そのまま語尾を上げるだけが一番簡単かもしれませんが、「est-ce que」をつければ確実に疑問文であることがわかりますし、語尾を上げるだけよりも少していねいになります。 

この記事を音声で聞くなら 

シリーズ【フランス語版 星の王子さまのフレーズ】は、ポッドキャストでも配信しています。 

下のリンクのクリックでこの記事に該当するエピソードに飛びますので、発音の確認などにお使いくださいね!

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