214 代名詞はクリアに! Elles ne vous disent jamais :

名詞

形や働きに気をつけよう!

今回のフレーズには代名詞が2つあります。 

代名詞がどんな人やモノを指すのかを考えることは大切ですが、それと同時に、代名詞の形や働きを知ることも非常に大切です。 

このフレーズの場所と背景

では、単語に入る前に、今回のフレーズ、「Elles ne vous disent jamais :」の場所と背景を確認しておきます。 

このフレーズは、第4章の中ほどにあります。 

第4章の3枚目の挿絵から4つ目のフレーズで、語り手の男性による説明部分です。 

「elles ne vous disent jamais」

「elles」は「彼女たち」や「それら」、「vous」は「あなた」または「あなたたち」、「disent」は「言う」という意味の「dire」の活用形(現在形)です。 

「ne ~ jamais」は否定表現で「決して~ない」という意味です。 

背景を見てみると

語り手の男性が王子さまの星だと考えるB612という小惑星は発見後、天文学会で正式に認知されるまでに時間がかかった、いわくつきの星でした。 

語り手の男性はその詳細を長く語つつ、それは大人たちのせいであり、彼らは数字を好むのだと言います。 

今回のフレーズの後には、大人たちが話題にしないものの具体例が3つ示されます。 

その1つめは、このシリーズの第25回ですでに扱っています。 

代名詞が指す人とは?

冒頭で触れた通り、今回のフレーズには代名詞が2回登場します。 

Elles ne vous disent jamais :」 

(太字の部分が代名詞です) 

このフレーズは背景にあるように、語り手の男性による説明部分なので、「vous(あなた/あなたたち)」とは、読者を指します。 

そして「elles(彼女たち/それら)」は、「les grandes personnes(大人たち)」のことです。 

女性形になっているのは、「les grandes personnes(大人たち)」のうちの名詞部分「personnes」が女性名詞だからです。 

覚えやすいけれど…

ここで人称代名詞の表を見てください。 

「elles(彼女たち/それら)」は主語にしかなりませんが、「vous(あなた/あなたたち)」は主語だけでなく、直接目的・間接目的・強勢形の全てで形が変わりません。 

「vous(あなた/あなたたち)」は形が変わらないので覚えやすい半面、フレーズ内の位置や意味などによって、その都度どのような働きになっているのかを考える必要があります。 

ここでの「vous」

語順から、「vous」は目的語であることが分かります。 

今回のフレーズ「Elles ne vous disent jamais :」は、「彼ら(大人たち)は、あなたに決して言わない:」という意味なので、この中にある「vous」は、「あなたに/あなたたちに」という間接目的だということが分かりますね。 

この記事を音声で聞くなら

シリーズ【フランス語版 星の王子さまのフレーズ】は、ポッドキャストでも配信しています。 

下のリンクのクリックでこの記事に該当するエピソードに飛びますので、発音の確認などにお使いくださいね!

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