マルセイユ石けんの注意点
「savon de Marseille(マルセイユ石けん)」をご存じですか?
フランスの、特に南フランスのお土産として、買ったり、もらったりした方もいらっしゃるかもしれませんね。
ただし残念ながら、そのほとんどはニセモノです。
それがたとえマルセイユで買ったものであっても、なのです。
本物を製造する4社
実は本物の「savon de Marseille(マルセイユ石けん)」と呼べる石けんを作っているのは、4社しかありません。
- Savonnerie du Midi(ブランド名:La Corvette)
- Savonnerie Le Fer à Cheval
- Savonnerie Le Sérail
- Marius Fabre
1~3はマルセイユ市内に、4はマルセイユ近郊の「Salon de Provence」という街にあります。
ニセモノだらけ…
実はマルセイユ石けんには、法的に保護された地理的表示が認められていません(2026年4月現在)。
そのため、中国や東南アジアで作られた合成洗剤に近い石けんまでもが「マルセイユ石けん」として世界中で売られるようになってしまっています。
SNSだけでなく、フランスのテレビでも、「マルセイユ石けんの闇」とでも言うべき、「マルセイユに輸入された石けん」のルポ番組が何度も放映されています。
毎回そうした番組に映し出されるのは、色とりどりのニセモノです。
そしてこうしたニセモノは、フランスのお土産物屋さんはもちろん、フランス中(ヨーロッパ中かもしれません)のどこのスーパーでもみかけます。
使うべき石けんとは?
前述の4社は「Union des Professionnels du Savon de Marseille(マルセイユ石けんプロフェッショナル連合)」、略称「UPSM」に加盟しています。
この連合は民間団体ではありますが、動物由来の原料を使っていないこと、原料を釜で炊いた伝統的な製法であることなどを約束しています。
「savon de Marseille(マルセイユ石けん)」とうたいながら、あまりにも伝統製法とかけ離れた製品があふれてしまったので、この連合が創設されたと聞いています。
もっともこの4社でも、香料入りや色つきの石けん、さらにはシャンプーなども製造しています。
ただし伝統的な「savon de Marseille(マルセイユ石けん)」2種類のみで、オリーブオイルが主成分の深い緑色のモノと、パームオイルが主成分のベージュ色のモノです。
本物ならではの使用方法も!
マルセイユ石けんの4社のメーカーからはもとより、誰からも何ももらっていませんが、南フランスに住む者として、まじめに伝統的な製品を作っている会社を応援する意味で、毎日この石けんを使い、この配信でもあえて会社名を出しました。
本物のマルセイユ石けんは、「洗う」「汚れを落とす」以外にも、あらゆる面で活用できます。
使用方法はかなり多岐にわたり、「les remèdes de grand-mère(おばあちゃんの知恵)」と呼ばれるモノがいくつも存在します。
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