【フランス語勉強法】フランス語に算数が役立つ実例をお見せします!

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算数とフランス語

フランス語は論理的であると、よく言われます。 

以前このブログで、算数も大切!というタイトルで、フランス語と算数の相性の良さについてお話ししています。 

今回は、算数の考え方がどのように役立つのか、実際の例をもとにご紹介します。 

長いフレーズを使用

実例として使用するのは、このブログでシリーズ化している【フランス語版 星の王子さまのフレーズ】第245回第246回第247回の3回に分けてご紹介した長いフレーズです。 

フレーズの全体は: 

「C’est dur de se remettre au dessin, à mon âge, quand on n’a jamais fait d’autres tentatives que celle d’un boa fermé et celle d’un boa ouvert, à l’âge de six ans !」 

フレーズの意味

やはり意味が分からないと不安になるので、先にご紹介しておきます。 

「c’est dur de se remettre au dessin, à mon âge」で、「私の年齢で、絵に戻るのはつらい」(第245回) 

「quand on n’a jamais fait d’autres tentatives」で、「決して他の試みをしなかった」(第246回) 

「que celle d’un boa fermé et celle d’un boa ouvert, à l’âge de six ans !」で、「6歳の時に閉じられたボアヘビと開けられたボアヘビという(試み)」(第247回) 

①男性名詞から女性名詞へ

フレーズの最初の部分「c’est dur de se remettre au dessin, à mon âge(私の年齢で、絵に戻るのはつらい)」には「dessin(デッサン/絵)」「âge(年齢)」という、2つの男性名詞があります。 

これをそれぞれ「peinture(絵)」「situation familiale(家庭での立場)」という女性名詞にしてみます。 

すると: 

「c’est dur de se remettre à la peinture, avec ma situation familiale」になります。 

それぞれ女性名詞にしたことで、「au dessin」の「au」が「à la」になり、「mon âge」の「mon」が「ma」に変化しています。 

②複数女性名詞から男性名詞へ

フレーズの中ほどの部分「quand on n’a jamais fait d’autres tentatives(決して他の試みをしなかった)」の「tentatives(試み)」は、複数の女性名詞です。 

これを複数の男性名詞である類義語「essais(試み)」にしてみます。 

すると: 

「quand on n’a jamais fait d’autres essais」になり、この場合は目立った変化がありません。 

これは複数形だからというよりは、直前にある「autre(他の)」の語尾が「e」なので、その後に男性名詞が来ようと、女性名詞が来ようと、変化しないからです。 

複数なので「s」はついていますが、単数は女性名詞についても「autre tentative」に、男性名詞についても「autre essai」になり、変化しません。 

③指示代名詞も変化!

ところが②で男性名詞になっていると、フレーズの終わりの部分「que celle d’un boa fermé et celle d’un boa ouvert, à l’âge de six ans !(6歳の時に閉じられたボアヘビと開けられたボアヘビという(試み))」の一部が変わります。 

この中にある指示代名詞「celle」は、単数女性形で②にある「tentatives」のうちの1つを指し示しているからです。 

また、「boa(ボアヘビ)」「âge(年齢)」という男性名詞を、それぞれ「bouche(口)」「école maternelle(幼稚園)」という女性名詞にしてみます。 

すると: 

「que celui d’une bouche fermée et celui d’une bouche ouverte, à l’école maternelle」になります。 

指示代名詞は単数女性形の「celle」から単数男性形の「celui」に、「boa」を「bouche」にしたことで「un」が「une」に、「fermé」「ouvert」の語尾に「e」がつきます。 

「ouverte」は、発音も変わりましたね! 

支離滅裂でも論理は存在

一応、変化後のフレーズの全体と、その和訳もご紹介しておきます。 

「C’est dur de se remettre à la peinture, avec ma situation familiale, quand on n’a jamais fait d’autres essais que celui d’une bouche fermée et celui d’une bouche ouverte, à l’école maternelle !」 

「幼稚園での口を開けたり閉じたりするという試み以外は決してしたことがないのに、私の家庭での立場で、また絵に戻るというのもつらい!」 

支離滅裂ですね…。 

それでも、「こうなるから、こうするべき」というような、ロジックがわかっていただければ、幸いです。 

数学的思考との相性

フランス語で話していると、今回ご紹介したように、名詞の性や数を手掛かりにして考えるということがしばしばあります。 

「論理的な言語」なので、「こうなるはず」と思いながら結論を導くことになるのです。 

始めのうちは面倒に思うのですが、慣れてくるとそれが普通になりますし、「論理ありき」なので、理屈が通っていれば、みんなが納得するのです。 

外国人である私がネイティブに間違いを指摘したことも、何度もあります。 

もちろんネイティブは、あまり単純な間違いはしないのですが、それでも算数や数学が得意な人の話しの方が、聞きやすい傾向にあるとは思います。 

数学的思考とフランス語は、やはり相性がいいのでしょうね! 

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