計算間違いに気づこう!
今回は3つのフレーズを扱いますが、3つともほぼ数字だけです。
足し算を続けている場面なので数字だらけなのですが、計算は間違っています。
そして3つ目のフレーズには「et」が2つあるものの、まったく異なった使い方をしています。
このフレーズの場所と背景
では、単語に入る前に、今回のフレーズ、「Quinze et sept vingt-deux.」「Vingt-deux et six vingt-huit.」「Vingt-six et cinq trente et un.」の場所と背景を確認しておきます。
この3つのフレーズは、第13章の挿絵から2行目にあるビジネスマンのセリフですが、最後の「Vingt-six et cinq trente et un.」の前には別のフレーズが入っています。
「quinze et sept vingt-deux」
「quinze」は数字の「15」、ここでの「et」は足し算の「プラス」の代わりに使われている「~と~」です。
「sept」は数字の「7」、「vingt-deux」は数字の「22」です。
「vingt-deux et six vingt-huit」
「vingt-deux」は前述通り数字の「22」、ここでの「et」も、足し算の「プラス」の代わりに使われている「~と~」です。
「six」は数字の「6」、「vingt-huit」は数字の「28」です。
「vingt-six et cinq trente et un」
「vingt-six」は数字の「26」、ここでの「et」も、足し算の「プラス」の代わりに使われている「~と~」です。
「cinq」は数字の「5」、「trente et un」は数字の「31」です。
背景を見てみると
王子さまが4番目に訪問したのは、1人で計算ばかりを繰り返すビジネスマンが暮らす小さな星でした。
計算に夢中なあまり、くわえたタバコに火がついていないことにすら、気がついていない様子です。
王子さまに挨拶は返したものの、ビジネスマンは相変わらず計算を続けているようです。
もっとも使われる足し算の言い方
フランス語の足し算については、前回(2025年4月14日)の配信【フランス語のフレーズ】「3 + 2 = 5」はどう読む?どう言う?で、ご紹介しています。
なので足し算の詳細についてはそちらに譲りますが、フランス語で「〇 + △ = ◇」を言う場合、一番使われるのは「〇 et △ ◇」という形、つまり今回の3つのフレーズの形です。
一見するとただ単に数字が並んでいるだけのように見えますが、本来の読み方からどんどん省略していった結果なので、こんな形に!
慣れるしかありません。
ビジネスマンの間違いは?
ところで、冒頭でご紹介したとおり、このビジネスマンの計算は間違っています。
どこが間違っているのでしょうか?
整理してみます。
- Quinze et sept vingt-deux.
→ 15 + 7 = 22
- Vingt-deux et six vingt-huit.
→ 22 + 6 = 28
- Vingt-six et cinq trente et un.
→ 26 + 5 = 31
3つとも、各々の足し算自体は間違っていませんよね?
でもこのビジネスマンは累計数を出している様子なのです。
すると、2つ目の結果が「28」なのに、3つ目のフレーズでは「26」に「5」を足してしまっています。
2種類の「et」
なお、3つ目のフレーズ「Vingt-six et cinq trente et un.(26 + 5 = 31)」には、「et」が2つあります。
1つ目の「et」は足し算の「プラス」の代わりに使われている「~と~」、2つ目の「et」は「trente et un(31)」の一部です。
フランス語では、「vingt et un(21)」「trente et un(31)」「quarante et un(41)」のように、数字の読みの一部に「et」が使われるものがあります。
「〇 et △ ◇」という形式で読む足し算には、やはり慣れが必要ですね!
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シリーズ【フランス語版 星の王子さまのフレーズ】は、ポッドキャストでも配信しています。
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