386 3種類の「droit」まとめ! J’ai le droit d’exiger l’obéissance parce que mes ordres sont raisonnables.

名詞

覚えやすくまとめました!

今回のフレーズには「droit」という単語がありますが、同じスペル・同じ発音の同音異義語が3種類あります。

また、名詞・形容詞・副詞の違いもあり、中には特殊な意味を持つ言葉もあります。

3種類を日本語の意味ごとに整理すると覚えやすいので、まとめます。

このフレーズの場所と背景 

では、単語に入る前に、今回のフレーズ、「J’ai le droit d’exiger l’obéissance parce que mes ordres sont raisonnables.」の場所と背景を確認しておきます。 

このフレーズは、第10章の中ほどにある王様のセリフです。 

「j’ai le droit d’exiger l’obéissance」 

「j’ai」は「わたし」という意味の「je」の省略形「j’」と「avoir」の活用形(現在形)「ai」が合わさったものです。

「le」は定冠詞単数男性形、「droit」は「権利」「法」「法律」を意味する男性名詞です。

「d’exiger」は前置詞「de」の省略形「d’」と動詞の原形「exiger」が合わさったものです。

「exiger」は人が主語で「(服従・約束の履行などを)強く要求する」、事柄が主語で「(注意力・配慮などを)必要とする」という意味です。

「l’obéissance」は定冠詞単数女性形「la」の省略形「l’」と「服従」という意味の女性名詞「obéissance」が合わさったものです。

「parce que mes ordres sont raisonnables」

「parce que」は2つの単語に見えるものの、辞書でも1つの単語として扱われています。

 「なぜなら」「だから」という意味です。

「mes」は1人称複数の所有形容詞で、「私の」という意味になります。 

「ordre」は、「順序」「秩序」「命令」「指令」などを意味する男性名詞です。 

「sont」は「être」の活用形(現在形)、

「raisonnables」は「理性ある」「分別ある」「道理にかなった」などの意味の形容詞「raisonnable」の複数形です。 

背景を見てみると 

旅に出た王子さまが最初にやって来たのは、年老いた王様が1人で暮らす小さな星でした。 

王子さまを見つけた王様は「家来がやって来た」とばかり、大喜びです。 

何にでも自分の命令が通用すると思っている王様は、星が命令に従うのかどうかを王子さまに質問されて「すぐに従う」と答えます。

なので、日が暮れるのを見るのが好きな王子さまは、日没を王様にねだるのですが、逆に王様に質問されて答えます。

今回のフレーズは、王様が王子さまに、権威とは何かについて説明している部分です。

3種類の「droit」

今回のフレーズにある「droit」は、前述通り「権利」「法」「法律」を意味する男性名詞です。

他にも「まっすぐ」や「右」という意味の単語があります。

1. 法律・権利

「droit」が男性名詞だと、「権利」「法」「法律」という意味です。

  • le droit pénal
    (刑法)
  • le droit de vote
    (投票権)

2. 右

「droit」が女性名詞だと、「右」という意味です。

  • La droite est opposée à la gauche.
    (右は左の反対だ)

1文字目を大文字にすることで、「政治的な右派」「保守勢力」という意味になります。

  • La Droite a remporté les élections.
    (右派が選挙に勝った)

「右の」という形容詞にもなり、女性形なら「droite」で、発音も変わります。

  • le côté droit
    (右側)
  • la main droite
    (右手)

3. まっすぐ

「まっすぐ」という意味になる形容詞と副詞の「droit」があります。

形容詞の女性形なら「droite」で、発音も変わります。

  • une ligne droite
    (直線)
  • Il marche droit.
    (彼はまっすぐに歩く)

このフレーズでの「droit」

なお、今回のフレーズでの「droit」は、定冠詞男性形がついた「le droit」なので男性名詞です。

なので「権利」「法」「法律」という意味のどれかになります。

「parce que」以降が理由を表しているので、この部分から見ていきます。

「parce que mes ordres sont raisonnables」で「わたしの命令が道理にかなっているから」です。

すると「j’ai le droit d’exiger l’obéissance」が「服従を強いる権利がある」だとわかります。

この王様はいい王様かもしれませんが、王子さまは退屈に感じてしまったようです。

この記事を音声で聞くなら 

シリーズ【フランス語版 星の王子さまのフレーズ】は、ポッドキャストでも配信しています。 

下のリンクのクリックでこの記事に該当するエピソードに飛びますので、発音の確認などにお使いくださいね!

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