27 感嘆のquel Quelle drôle d’idée !

その他(王子さま)

けなしてはいないけれど… 

今回のフレーズは、日常会話の中でも、そのままでよく使われる表現です。 

相手の言うことに驚いたり、価値観が合わなかったりすると、私もいつの間にか言っていることも。 

ただし8割方は、あまりいい意味ではないかもしれません。 

このフレーズの場所と背景 

では、単語に入る前に、今回の「Quelle drôle d’idée !」の場所と背景を確認しておきます。 

このフレーズは、第3章の後半の中ほどにあります。 

第3章では、王子さまと語り手の男性の会話が続き、中ほどと最後に2枚の挿絵があります。 

今回のフレーズは2枚の絵のほぼ中間にあり、王子さまのセリフです。 

「quelle」 

「quelle」は、第25回で扱った「quel」の女性形・単数です。 

基本的な意味は「どんな」「何の」「どの」で、疑問詞ですが、このフレーズにはクエスチョンマーク「?」がありません。 

代わりにビックリマーク「!」がついているので、疑問詞ではなく、感嘆詞なのです。 

意味は「何という」「なんて」です。 

「感嘆のquel」と聞くと、ほめているイメージが強いのですが、ネガティブな表現にも使われます。 

「drôle d’」 

「drôle + de +(名詞)」で、「妙な~」「変な~」になります。 

後ろにつく名詞の姓や数は、「drôle」の前につく単語に影響します。 

このフレーズの場合は、「drôle」の前に「quelle」があり、「quelle」が女性形単数なのは、後ろにある「idée」が女性名詞単数だから、ということです。 

なおここでは、後ろの「idée」が母音から始まっているため、「d’」という形になっています。 

「drôle」 

「drôle」は第10回でご紹介済みですが、形容詞で、「こっけいな」「愉快な」「奇妙な」「変な」という意味です。 

「de」 

「de」は前置詞で、いろいろな使い方がされます。 

ここでは「drôle」と一緒に使われることで、名詞を導いています。 

「idée」 

「idée」は女性名詞単数で「考え」「意見」「アイデア」などという意味です。 

ヘンなのは… 

今回のフレーズ「Quelle drôle d’idée !」は第3章の後半にあるのですが、この章でも王子さまは、驚いたり喜んだりしています。 

ここで「Quelle drôle d’idée !」と言っているのは、語り手の男性が提案した「羊をつなぐ」ことに対してです。 

この会話は、だだっ広い砂漠のまんなかでのことなので、羊が迷子になるのを心配するのは当然。 

王子さまの頭の中には、自分の小さな星のことしかないのでしょうね。 

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シリーズ【フランス語版 星の王子さまのフレーズ】は、ポッドキャストでも配信しています。 

下のリンクのクリックでこの記事に該当するエピソードに飛びますので、発音の確認などにお使いくださいね! 

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