フランスでも使われる「コスパ」
「コスパ」という言葉は日本語でしっかり定着しましたが、フランス語ではどういうのでしょうか?
代表的な3つの言い方と、付随するフランス語ならではのフレーズをご紹介します。
どれもフランスの街なかでよく聞こえてくる表現です。
「値段の割に品質がいい品物」
「コスパ」とは「コスト・パフォーマンス」のこと、「コスパがいい」と言えば、値段の割に品質のいい品物やサービスであることを言っているわけですよね?
フランス語には「コスト・パフォーマンス」そのものを表す言い方はありませんが、「値段の割に品質がいい品物」という意味で盛んに使われる表現があります。
- C’est un bon rapport qualité-prix.
(コスパがいい)
「rapport」は男性名詞で、「比率・割合」「関係・つながり」「報告・レポート」といった意味があります。
「qualité-prix」の「qualité」は「品質」、「prix」は「価格」を表します。
つまり「un bon rapport qualité-prix」とは、「品質と価格の比率がよい」というのが直訳です。
まさに「値段の割に品質がいい品物」という言い方です。
なので「コスパがいい」と言いたいなら、まずこのフレーズが第一候補になりますし、実際の日常会話の中で本当によく使われる表現です。
お得感をシンプルに
そして「コスパがいい」をさらに踏み込んで、シンプルにお得感を表現したいなら、
- C’est une bonne affaire.
(お買い得だ)
という言い方があります。
「affaire」には「事案」「ビジネス・取引」「買い物」といった意味があり、ここでは「自分にとって利益のある買い物・取引」という意味で使われています。
「affaire」は女性名詞なので、冠詞や形容詞も女性形で「une bonne affaire」になります。
この表現は、例えばバーゲンでお買い得品を見つけた時などによく使われます。
安くて感動!
なお、あまりにも安くて感動したときに使う口語表現もあります。
- C’est donné !
(安すぎる!)
「donné」は動詞「donner(与える)」の過去分詞で、ここでは形容詞のように機能していて、「(無料で)与えられた」という状態を表します。
つまり直訳すると、「それは(誰かに)与えられたものだ」という意味になり、「お金を払って買ったというより、もらったも同然なくらい安い!」という言い方です。
ケチなフランス人(!)
ただしケチなフランス人(!)が、「C’est donné !(安すぎる!)」と言うことは、実際にはめったにありません。
どちらかというと、この言い方をよく使うのは否定表現です。
- C’est pas donné !
(高っ!)
感情のこもった「安すぎる!」の否定なので、逆に「高っ!」になるわけです。
口語表現なので、家族や友人などの親しい間柄で使うため、本来なら「Ce n’est pas donné.」と言うところを、「n’(否定語 ne の省略形)」を省いてしまいます。
そしてさらに「c’est」の部分さえも省略して、
- Pas donné !
(高っ!)
という言い方になることもしばしばです。
なお、この「C’est pas donné.」は、文末の言い方を工夫することで同意を求める表現になったり、独り言になったりもします。
- C’est pas donné…
(安くはないよね…)
世界中でインフレが続いている今は、コスパがよくて喜ぶよりも、「C’est pas donné…(安くはないよね…)」とグチることが多いかもしれません。

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