具体的な解決法までご紹介
突然ですが、あなたはフランス語を見たら、まず和訳していませんか?
母国語が日本語なら、理解するために和訳するのは自然なことかもしれません。
でも理解して覚えるだけでは、使えるフランス語にはなりません。
何が必要なのか、そしてそのためにはどうしたらいいのかを、具体的にご紹介します。
和訳は不要
フランス語で実際にコミュニケーションを取る場合には、日本語で考えてフランス語に訳して話したり、聞いたフランス語を和訳して理解したりするのは、かなり無理があります。
目の前にいるネイティブ相手に、その都度考えこむのは、あまりにも不自然です。
あなたに強い恋愛感情があるネイティブなら、我慢して待っていてくれるかもしれませんが、それ以外の人たちとの会話はあきらめなければなりません。
勇気を出そう!
つまり、フランス語でコミュニケーションを取りたいなら、やはりフランス語で考えるクセをつけるしかありません。
ただし、フランス語を始めたばかりの時期にフランス語で考えようとするのは難しいので、多少は慣れてからの方がスムーズかもしれません。
でも、できるだけ早くから取り組まないと、いつまでも頭の中での翻訳作業が続いてしまい、人との会話について行けなくなります。
私は自分自身の経験から、学習入門期であっても、ある時点からは勇気を出してフランス語で考えようとすることをおススメしています。
フランス語と日本語の違い
というのも、そもそもフランス語と日本語とでは、前提となる思考回路が逆なので、少々長いフレーズになると混乱しやすいのです。
フランス語では最初に最も重要な内容が語られ、終わりに近づくにつれてその重要度が薄まるように構成されます。
日本語は、最後まで待たないと重要な内容がわからないことがほとんどなので、ほぼ逆になるのです。
違いを例えると?
このことは、話しの内容を大きな樹に例えると、わかりやすいかもしれません。
フランス語は樹の幹、つまり最重要事項から話し始めて、その後太い枝から細い枝へ、つまり最重要事項の説明や背景、その補足事項などへという順番で終えます。
日本語は逆に、前提条件や説明などから始め、結論などは最後に話すことが多いです。
日本語が音楽で言うところのクレッシェンド式なら、フランス語はその反対のデクレッシェンド式、思考回路が逆なのです。
必要なこととは?
フランス語のフレーズを和訳しようとすると、かなりの割合で後ろから訳すことになるのも、当然かもしれません。
ただし、実際の会話では、人の話しを聞くにも、自分が話す際も、いちいち和訳したりフランス語訳をしたりでは、相手とのタイミングがずれてしまいます。
やはり、日本語での会話とは逆になるということを意識して、頭の切り替えをする必要があるのです。
トレーニング法とは?
このブログは【フランス語版 星の王子さまのフレーズ】を中心にお届けしていますが、その第275回で長いフレーズの解説のまとめと、フランス語の構造を具体的にご紹介しています。
短いフレーズならまだしも、1つのフレーズの中に節(小さな文章)が4つもある長い場合は、フランス語の思考回路に則って、始めから順番に考えて理解する必要があります。
こうした長いフレーズに何回も挑戦することで、フランス語の思考回路になるように鍛えていくのです。
具体的な作業方法
そして具体的な作業としては、フレーズの中の節(小さな文章)ごとに日本語で意味を考えるのは1回だけにします。
意味がわかったら、再度フランス語の節に戻ってフランス語で理解できるようにします。
この段階では、1つ1つの単語や熟語ごとに意味を確認したり、語順のルールを思い出したり、品詞ごとの変化や活用などに注意したりといった、細かな作業が続きます。
その上、先ほどご紹介した通り、日本語とは話しの順番が逆になることがほとんどなので、始めのうちは混乱するかもしれません。
上達のしかた
それでも、節がいくつもあるフレーズで、フランス語の語順や節の順番で丸ごとわかるようになれば、そのフレーズは卒業です。
この経験を1度でもすれば、「和訳しなければ理解できない」という状態からは抜け出せるでしょう。
フレーズの長さや難しさにもよりますが、大抵の場合は最初の1つが一番大変です。
ということは、数をこなせばどんどん上達するということです。
ネイティブに近づける!
実はこうしたトレーニング、ネイティブの子どもたちが意識せずに行っていることに近いのです。
話し始めの幼児が、いきなり長いフレーズでベラベラしゃべるわけではないからです。
フランス語を読んでいて、長いフレーズに当たったら、「ネイティブに近づくチャンス!」と捉えて、トレーニングしてみてくださいね!
この記事を音声で聞くなら
この記事は、ポッドキャストでも配信しています。
下のリンクのクリックで該当するエピソードに飛びますので、聞いてみてくださいね!
コメント