用途別まとめ「駐車に関する単語」
今回は用途別の関連単語として、「駐車に関する単語」をまとめました。
車を止めるスペースという共通点はあるものの、屋外にあるモノ・屋根だけがついているモノ・さらに壁やシャッターなどもあるモノなどで、使われる単語は変わります。
例文とともにご紹介します。
「ガレージ」と「garage」
2025年8月8日の【フランス語のフレーズ】意味が狭まった外来語⑨ガレージという配信で、外来語の「ガレージ」はフランス語由来であること、そしてフランス語の「garage」には車を止める場所以外の使い方もあることを扱いました。
今回注目するのは駐車する場所に関する部分なので、この点に関しては日本語の「ガレージ」とフランス語の「garage」に差はありません。
どちらも屋根や壁・出入り口のシャッターなどがある閉鎖空間で、車を入れる建物という意味だからです。
そして日本語・フランス語とも、車1台分でも、たくさん駐車できる大きなものでも同じように呼ばれます。
- garage「(閉鎖空間にある)駐車場(台数無関係)」
「ガレージ」=「garage」ではない!
ただしフランス語には、「garage」の他にも車を入れる建物という意味の「box」という単語があります。
もとは「box garage」だったものが、省略されて単に「box」と呼ぶようになりました。
フランス語で「box」というと、「箱」という意味で使われることは少なく、「車1台分のガレージ」という意味になることがほとんどです。
前述通りフランス語の「garage」は、収容できる車の台数に関係なく使われる言葉なのですが、あえて「車1台分のガレージ」と言いたい場面で「box」と言うのです。
- box「(閉鎖空間にある)駐車場(1台分)」
「パーキング」と「parking」
そして閉鎖空間であるかどうかを問わず、単に「駐車するためのスペース」という意味で使われる、英語由来の外来語である「パーキング」という言葉がありますね。
フランス語でも、やはり英語由来の「parking」が使われ、まったく同じ意味です。
「parking」に関しては、収容できる車の数による言葉の変化はありません。
それでも「車1台分のスペース」と言いたい場合には、「une place de parking」になります。
- parking「駐車するためのスペース」
- une place de parking「1台分のスペース」
屋根付きなら?
ところで、閉鎖空間ではないが、屋根のついている駐車場というものもあります。
屋根付きのパーキング、または「カーポート」と呼ばれるものです。
これはフランス語だと「abri de voiture」と言います。
ごく最近になって、日本語の「カーポート」同様の、英語由来の言葉も入って来てはいるのですが、これに関しては、まだ年代などによっては知らない人も多いという印象です。
「abri de voiture」と言う方が、フランスでは一般的です。
- abri de voiture「屋根のついている駐車場」
「駐車」に関するフレーズ
駐車に関する例文を挙げておきます。
- J’ai loué un box fermé.
(鍵付きの1台分用ガレージを借りた)
→ box「(閉鎖空間にある)駐車場(1台分)」
- Il n’y a plus de place de parking disponible.
(もう駐車スペースが空いていない)
→ une place de parking「1台分のスペース」
- Il a construit un abri de voiture dans son jardin.
(彼は庭にカーポートを作った)
→ abri de voiture「屋根のついている駐車場」
などがあります。
いつも路上駐車?
こうした駐車スペースの単語の違いは、とりわけ不動産探しをしたりする場面で、とても役に立ちます。
特に都市部などでは、治安の面から「garage(閉鎖空間にある駐車場)」が好まれます。
そして「box(閉鎖空間にある1台分の駐車場)」なら、車以外のモノの保管場所としても自由に使えるので、車を持っていない人が貸倉庫の代わりにしたりする場合も。
ちなみに、「近所のあの家、ガレージがあるのに、どうしていつも路上駐車なんだろう?」と思っていたら、その家のガレージは物置専用になっていた、というのは、とてもよくあることです。
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