若者言葉から昇格した略語
フランス語で話していると、仏和辞書などには載っていないような言葉も耳にします。
元は若い人たちが仲間内で使っていた略語などがほとんどですが、時間とともに社会的にも認知されて、多くの人が使うようになった言葉です。
かしこまった場では使わなくても、仲の良い同僚となら使う程度の略語や派生語などを中心にご紹介します。
今回はその第27回目「sécu」です。
「sécu」とは?
「sécu」とは、「sécurité sociale」の略で、「社会保障制度」のことです。
「sécurité sociale」には健康保険制度が含まれるので、日本の国民保険や社会保険との共通点もありますが、健康保険以外のものも含まれています。
フランスに住んでいる人は、基本的に全員が加入している制度です。
使用例
「sécu」を使ったフレーズには、次のようなものがあります。
- Tu as ton numéro de sécu ?
(社会保障番号持ってる?)
- Je dois contacter la sécu pour ce papier.
(この書類のために社会保障機関に連絡しなきゃ)
元の単語「sécurité sociale」が女性形なので、「la sécu」のように使われます。
目上の人や顧客相手なら?
前述通り、フランス在住なら基本的に全員が加入しているのが「sécurité sociale(社会保障制度)」です。
そのため、フランス人ネイティブはもちろん、外国人であっても、フランス在住者で「sécu」の意味がわからない人は、まずいないと思います。
仏和辞書などにも、載っているはずです。
ただし、「sécu」はやはり正式な言い方ではないので、役所などにいけば、次のように聞かれることが多いです。
- Avez-vous votre numéro de sécurité sociale ?
(社会保障番号をお持ちですか?)
「sécu」だけを覚えておくと、「sécurité sociale(社会保障制度)」と言われた時にわからなくなってしまうかもしれません。
実はわたし、経験者です。フランスに来て間もない頃のことですが…。
医療だけではない
というのも、医療機関とは全く関係ないところで社会保障番号を聞かれ、「sécu」ではなく「sécurité sociale」と言われたので戸惑ったのです。
当時のわたしは、「日本の国保や社保に相当するモノ」と認識していたので、「病院でもないのに、どうして?」と思っていました。
フランスの「sécu」イコール「sécurité sociale」は医療だけでなく、年金・家族手当・失業手当などを含む、包括的な社会保障制度だと知ったのは、もう少し後のことでした。
個人情報のかたまり?
ところで、「numéro de sécu」つまり社会保障番号は、必要としない限りは、あまり人に見せない方がいいです。
X 〇〇 △△ ◇◇ XXX XXX
という形式の13ケタの数字なのですが、
〇〇 : 生まれた年の下2ケタ
△△ : 生まれた月
◇◇ : 出身地
という構成になっているからです。
つまり社会保障番号で、生年月と出身地がわかってしまうのです。
なお出身地に関しては、フランス生まれなら2ケタの県の番号、外国生まれなら「99」になります。
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