A=Bではない
日本語とフランス語の関係に限ったことではありませんが、フランス語では1つの同じ単語を使うのに、日本語では2つ以上の異なる単語になる場合があります。
その例の1つが「société」という単語です。
「société」には「会社」「法人」「社会」などの意味がありますが、どのように使われるのかを見てみます。
4種類の「会社」
ブログ・ポッドキャストで2025年3月7日に配信した【フランス語のフレーズ】日常会話で使う略語㉓boîteでは、「boîte」という言葉をご紹介しました。
同じく2025年3月10日配信の【フランス語のフレーズ】毎朝通う「会社」と所属する「会社」は異なる件では、「bureau」と「entreprise」の違いについて扱いました。
そして今回見ていくのは「会社」「法人」「社会」などの意味の女性名詞「société」です。
「boîte」「bureau」「entreprise」「société」の共通キーワードは「会社」。
でも、使い方やニュアンスが異なります。
この4種類の「会社」を意味する単語のうち、一番フォーマルな使い方をされるのが「société」です。
「会社」としての「société」
「société」を「会社」の意味で使う例としては
- Il travaille dans une société française.
(彼はフランスの会社で働いている)
などがあります。
「société」は「会社」「法人」といった意味を持ちます。
公文書や契約書などのビジネス文書などでよく使われる、もっとも堅い表現の単語です。
特に法人格を持つ正式な組織を指すことが多いです。
それがよく表れているのが、
- société anonyme
(株式会社)
といった使い方です。
ただしこの「société anonyme(株式会社)」は、「S.A.」または「SA」と表記されることがほとんどです。
「社会」としての「société」
「société」は、前述通り「社会」という意味でもよく使われます。
例えば
- La société française est diversifiée.
(フランス社会は多様だ)
などがあります。
先ほどの例文「Il travaille dans une société française.(彼はフランスの会社で働いている)」で使った「société française」という表現を、ここでもあえて使いました。
同じ「société française」が、「フランスの会社」と「フランス社会」の両方の意味になります。
どう判断する?
「société」を「会社」と解釈するのか、「社会」とするのかは、基本的には文脈から判断することになります。
でも、冠詞の違いがヒントになることがあります。
というのも、「フランス社会」のように「〇〇社会」という意味になる場合は、定冠詞「la」をつけた「la société」になります。
これはある特定の社会を指しているので、定冠詞になるからです。
そして「Il travaille dans une société française.(彼はフランスの会社で働いている)」のように「société」が「会社」になるのは、不定冠詞「une」になることが多いです。
この例では、いくつもある「société française(フランスの会社)」のうちの1つで働いているので、不定冠詞を使うからです。
ただし、すでにこの会社の話しをしていて、その後再び会社の話題に戻るなら、定冠詞をつけることもあるので、定冠詞のついた「la société」が必ずしも「社会」という意味になるわけではありません。
4種類の「会社」まとめ
では、「会社」という意味になる「boîte」「bureau」「entreprise」「société」についてまとめます。
単語 | 意味 | フォーマル度 | 使用場面 | 詳細 |
société | 法人・会社・社会 | ★★★★★ | 公式な場面 | (本配信) |
entreprise | 一般的な「企業」「会社」 | ★★★★☆ | ビジネス全般 | 25年3月10日 |
bureau | 事務所・オフィス | ★★★☆☆ | 職場の場所を指す場合 | 25年3月10日 |
boîte | 軽いスラングの「会社」 | ★☆☆☆☆ | 日常会話・若者言葉 | 25年3月7日 |
意味や使用場面は代表的なものだけを入れたので、詳細は各配信を参考にしてくださいね。
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