あらゆる場面で日本語が!
前回は、日本のポップカルチャーを通して、フランス語にもたらされている影響などを見てきました。
しばらく前まで「manga」「anime」「game」などは、日本からやってきた子ども向けのモノという認識が広がっていたように思います。
けれど最近では大人も楽しむようになり、どう少なく見積もっても40代ぐらいまでには広がっています。
また、一過性のブームには終わらなかった和食人気は、「寿司」や「天ぷら」「ラーメン」などの調理法の名前だけには留まらなくなってきました。
スーパーの和食特設ブースの存在
ここ何年かは、地方にあるスーパーでさえ、規模の大きいお店には、和食の持ち帰り用特設ブースがあるところがほとんどです。
そうしたブースの中では、アジア系の人たちが働いていて、お客さんの目の前で、お寿司やお弁当などを手作りしています。
ブースにある売り場には、「寿司」のとなりに「ちらし」「刺身」「焼き鳥」「つくね」「餃子」「かつ丼」「焼肉丼」などがならんでいます。
なお、ここでご紹介する「ちらし」「刺身」「焼き鳥」「餃子」「かつ丼」といった単語は、すべて日本語由来の外来語としてフランス語になっています。
折り詰めやお弁当容器の上に、ローマ字表記で商品名として記載されているのです。
特設ブース以外にも!
スーパーで見かける、日本語由来の外国語は、和食の特設ブースだけではありません。
野菜・果物売り場には「シイタケ」「エノキ」「梨」「柿」などが日本のものとして売られています。
実は、フランス産のシイタケ、韓国や中国産のエノキと梨、フランスまたはスペイン産の柿だったりするのですが、日本のものとして売られているので、ローマ字表記なのです。
また、オーガニックの売り場には「豆腐」が、冷凍食品売り場には「焼き鳥」「餃子」以外にも、中にアイスクリームが入っている「餅」などがあります。
もちろん日本の食材売り場もあり、そこには「醤油」「味噌」「海苔」「ワカメ」「ラーメン」「そば」「やきそば」や、チューブの「ワサビ」「ユズ」などがぎっしりと並んでいます。
以上はすべて、日本語をそのままローマ字表記にしているものだけをご紹介しましたが、フランス語や中国語の音由来の表記も含めれば、まだたくさんあります。
食べ物以外の日本語
ローマ字表記でそのまま日本語を使っている例は、食材以外でも見かけます。
かなり以前から知られているのは「柔道」を始めとする武道の名前です。
また「禅」という言葉は、「être zen」のように使われ、その意味するところは「イライラせずに心穏やかでいる」というもの。
そして2000年前後から有名になったのが「折り紙」です。
これは大手の携帯キャリア「Orange」が、プランの名称として採用していたほどでした。
最近見かける日本語
最近見かける、食べ物関係以外の日本語は、たとえば「タワシ」と「風呂敷」です。
この2つは、環境意識の高い人ほど知っている、日本語由来の外来語になりました。
ただし「タワシ」は、普通日本人が考える、亀の子タワシのようなブラシ型ではありません。
使い捨てを止めるため、古い布を使って手作りする、キッチン用スポンジの代替品のことを「タワシ」と呼んでいるのです。

また、何度も繰り返し使える「風呂敷」を使おうと呼び掛けている、オーガニックのお店に置いてある冊子なども見かけます。
日本人には、ともすると古臭く感じてしまう単語も、フランス人にとっては初めて耳にする、「なんだか環境によさそう」と思える言葉なのでしょうね。
今は両思いの関係?
ところで、シイタケや豆腐・餅・餃子などは、元は中国から日本に来たもののはずです。
それにもかかわらず、使われている表記が、日本語のローマ字になっているのです。
20世紀は、日本人のフランスへのあこがれが強く、片思いだったような気がしますが、21世紀に入ってからは、フランス人の日本好きも、負けてはいないように思います。
本当にごく最近まで、マンガやアニメなどは子ども向けだと思われていたのに、いつの間にか、大人も楽しむカルチャーになっています。
そしてこうした傾向により、さらに日本へのリスペクトが高まっています。
ネイティブとフランス語で話したいと思えば、SNSなどで日本びいきのフランス人を見つけるのは、今や簡単なことです。
少し勇気を出して、初めの一歩を踏み出してみませんか?
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