「un problème délicat」はやめよう!
日本語ではよく使われる「デリケートな問題」をフランス語にしようとすると、「デリケート」の語源が「délicat」なので、やはりこれを使いたくなります。
でも、日常会話で「デリケートな問題」を「C’est un problème délicat.」にするのはやめた方がいいです。
どのように言うべきなのか、そしてそれはなぜなのかをご紹介します。
「délicat」と「sensible」
日本語の「デリケート」の語源が「délicat」であることは、2026年1月30日配信の意味が狭まった外来語㊺デリケートで扱っています。
そして「センシティブ」の語源が「sensible」あることは、2026年2月2日配信の【フランス語のフレーズ】 意味が狭まった外来語㊻センシティブをご参照ください。
詳細は各々のリンク先に譲りますが、この中でフランス語の「délicat」は、「扱い・判断・対応が難しい」という意味で、フランス語の「sensible」は、「刺激・感情・影響を強く感じ取る」という意味で使われるとご紹介しています。
「デリケートな問題」について
さて冒頭で触れた、日本語の「デリケートな問題」ですが、日常会話での「デリケートな問題」は多くの場合、
- 感情が荒れやすい
- 触れ方次第で揉める
- 誰かが傷つくかもしれない
という意味で使われます。
この「デリケートな問題」という言い方は、実は問題そのものよりも、反応の起きやすさを前提としています。
フランス語で言うなら
これをフランス語で言おうとすると、しっくりくるのが
- un problème sensible
という言い方になるのです。
「un problème sensible」という言い方なら、反応・感情・影響が前提にあるので、聞き手も即座に状況を共有できます。
つまり「デリケートな問題」を日常会話の中で使えば、気取らず、距離を取った感じを出さず、会話の流れを止めずにすみます。
「un problème délicat」について
では、「un problème délicat」という言い方が間違いなのかというと、そうでもありません。
ただし日常会話の中では使いにくいのです。
「un problème délicat」が使われるのは、おもに、
- 書き言葉
- 説明・分析・整理の文脈
- 「対応の難しさ」を論じるとき
といった場面です。
例えば報告書や会議、論説の中といった、ていねいに言葉を選ぶ時には使います。
これを日常会話の中で使ってしまうと、相手との関係性にもよりますが、何となくよそよそしくなったり、上から目線でものを言ったりしているようになってしまいます。
外来語は忘れよう!
要するに「デリケートな問題」を「un problème délicat」にしても間違いではありませんが、日常会話の中でよく使われるのは「un problème sensible」ということです。
外来語に引きずられてしまうと、フランス語が不自然になってしまう例ですね!

コメント