152 効率よく理解するために! Toutes les grandes personnes ont d’abord été des enfants.

動詞

着目ポイント

このシリーズも、気がつけばすでに152回。 

このあたりでフランス語のフレーズを目にした時に着目すべきポイントについて、触れておきたいと思います。 

今回のフレーズはそれほど長くはないのですが、長文も同様ですので、ぜひコツをつかんでくださいね! 

このフレーズの場所と背景 

では、単語に入る前に、今回のフレーズ、「Toutes les grandes personnes ont d’abord été des enfants.」の場所と背景を確認しておきます。 

このフレーズは、第0章とも言うべき、献辞部分(「À LÉON WERTH」と書いてあるところ)の終わりの方のフレーズです。 

「toutes les grandes personnes」 

ここでの「toutes」は形容詞「tout」の女性複数形、「les」は定冠詞複数、「grande personne」は「大人」という意味です。 

形容詞「tout」の複数形の意味は「(そこにある複数の)~すべて」なので、「toutes les grandes personnes」で、「すべての大人」になります。 

「ont d’abord été des enfants」 

「ont」は「avoir」の3人称複数の活用形、「été」は「être」の過去分詞です。 

「des enfants」の部分は、「des」が不定冠詞、「enfants」は「子ども」を意味する男性名詞「enfant」の複数形です。 

「d’abord」は決まり文句で、「まず最初に」という意味です。 

背景を見てみると 

『星の王子さま』を親友に捧げるにあたって、作者は子どもたちに謝ったり、この作品を大人に捧げる理由を3つも述べたりしているのですが、それでも異論が出るかもしれないと思ったようです。 

そのため作者は(大人である現在の親友ではなく)、子どもであった頃の親友に送りたいと言っています。 

そして今回のフレーズになるのです。 

パッと見てわかるようになろう! 

さて、フランス語のフレーズを目にした時にまず着目すべきポイントとは、主語と述語です。 

「な~んだ、そんなの当り前!」って思いましたか? 

もちろん当たり前なのですが、でも見えにくくなることもあるんです。 

今回のフレーズなら、述語になる動詞は「ont été」。 

始めからこれが目に入ればいいのですが、「ont」だけ見ていて「été」を見落としたり、「d’abord」が間に入っていることで見えにくくなったり…。 

なお主語は「toutes les grandes personnes」ですが、形容詞が2つも入っていますね。 

「personnes」が女性名詞で複数なので、そのことが形容詞や冠詞に影響しているということも、パッと見てわかるようになるといいですね! 

過去は分かっても… 

そして主語と述語を見つけたら、それと同時に時制を判断します。 

今回のフレーズなら、「ont été」の部分です。 

先ほどご紹介した通り、「ont」は「avoir」の3人称複数の活用形、「été」は「être」の過去分詞なので、「avoir +(動詞の過去分詞)」という形になっています。 

過去の表現だということですね。 

効率よく理解しよう! 

ここまで見えてから始めて、そのほかの部分を見るようにします。 

このフレーズで言えば、「d’abord」に当たります。 

あえて短いフレーズを選んだので、ここでは「d’abord」だけですが、長文になればこうした修飾部分がたくさん見つかります。 

特に初めの頃は、フレーズの先頭から見て理解するのは効率が悪いので、まず主語と述語を把握・時制を把握した後に修飾部分を考えるクセをつけるようにしてくださいね! 

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シリーズ【フランス語版 星の王子さまのフレーズ】は、ポッドキャストでも配信しています。 

下のリンクのクリックでこの記事に該当するエピソードに飛びますので、発音の確認などにお使いくださいね!

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