150 現在と過去のことを言おう!① Je demande pardon aux enfants d’avoir dédié ce livre à une grande personne.

動詞

覚えやすくて便利!

今回のフレーズでは、現在と過去のことが同時に語られています。 

しかもわかりやすい形になっているので、そのまま覚えるのに最適です。 

今の段階で覚えおくべきポイントもご紹介しますね! 

このフレーズの場所と背景 

では、単語に入る前に、今回のフレーズ、「Je demande pardon aux enfants d’avoir dédié ce livre à une grande personne.」の場所と背景を確認しておきます。 

このフレーズは、第0章とも言うべき、献辞部分(「À LÉON WERTH」と書いてあるところ)の1つ目のフレーズ、つまり『星の王子さま』に最初に登場するフレーズです。 

「je demande pardon aux enfants」 

「je」は、「わたし」を意味する人称代名詞1人称単数です。 

「demande」は動詞「demander」の1人称単数現在の活用形、「pardon」は男性名詞で、「許し」という意味です。 

「demander pardon + à(人)+ de +(動詞の原形)」の形で、「~することに関して人に許しを請う」という意味になります。 

「aux」は「à」と定冠詞複数の「les」が合わさったもの、「enfants」は「子ども」を意味する男性名詞「enfant」の複数形です。 

つまりこの部分では、「je(わたし=作者)」は「les enfants(子どもたち)」に対して何かをすることに関して「demander pardon(許しを請う)」ということが語られています。 

「d’avoir dédié ce livre」 

この部分では、許してもらいたいと思っていることの内容が語られています。 

「d’avoir」は、「de」と動詞「avoir」の原形が合わさったものです。 

「dédié」は「献じる」「捧げる」という意味の動詞「dédier」の過去分詞です。 

「dédier ~ à(人)」で、「人に~を捧げる」という意味です。 

「ce」は「この(その・あの)」、「livre」は「本」を意味する男性名詞です。 

「à une grande personne」 

この部分では、捧げものをする相手について語られています。 

前置詞の「à」は「(人)に」に当たり、「une」は不定冠詞女性形単数です。 

「grande personne」は「大人」という意味です。 

現在と過去のこと 

さて冒頭でもお伝えした通り、今回のフレーズには、現在のことを語る部分と過去のことを語る部分が混在しています。 

まず現在の部分は、もちろん動詞の現在形が含まれている、「je demande pardon aux enfants(私=作者は、子どもたちに許しを請う)」というところです。 

そして過去の部分は「d’avoir dédié ce livre」 です。 

ここでは「この本=『星の王子さま』を捧げる」ことについて言っているのですが、ポイントは「avoir dédié」という、「avoir +(動詞の過去分詞)」という形。 

これが過去を表す形です。 

フレーズの全体像は? 

このシリーズでは意図的に、普段はあまり和訳をしていないのですが、今回は複数の時制をご紹介するので、少しでも混乱を避けたいと思います。 

ですので、ここでフレーズ全体を見直しますね。 

まず、「je(わたし=作者)」は「les enfants(子どもたち)」に「demander pardon(許しを請う)」ということが現在形で語られています。 

許してもらいたい内容はというと、「à une grande personne(ある大人に)」「d’avoir dédié ce livre(この本=『星の王子さま』を捧げた)」ことです。 

繰り返しになりますが、ここでは「avoir dédié」で「avoir +(動詞の過去分詞)」の形になっているので、「捧げた」と過去を表す表現になっています。 

要するに作者は、「『星の王子さま』を捧げた」という過去の行動について、子どもたちに謝罪をしています。 

覚えておくべきポイント 

ところで、今回は一気に「現在」と「過去」の2つを扱いましたが、実は覚えるポイントが2倍になるわけではありません。 

なぜなら、動詞の現在形は主語ごとに活用が変わるので、1つの動詞に対して基本的に6種類の活用形が存在するのですが、今回ご紹介した過去を表す表現には、こうした変化はないのです。 

例外はあるものの、基本的に「avoir +(動詞の過去分詞)」という形だけなので、とってもラクです。 

なお動詞の活用については、いくつかの動詞を扱った後に、まとめ記事にしていきますので、お楽しみに! 

今の段階では、なんとなく見る程度でOKなので、現在形の変化を観察しておくことと、「avoir +(動詞の過去分詞)」で過去になるということが分かっているだけで大丈夫です。 

今回のフレーズにある「avoir」はこの動詞の原形なので、見つけやすくて覚えやすいですよね! 

この記事を音声で聞くなら 

シリーズ【フランス語版 星の王子さまのフレーズ】は、ポッドキャストでも配信しています。 

下のリンクのクリックでこの記事に該当するエピソードに飛びますので、発音の確認などにお使いくださいね!

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