ラクをしよう!
フランス語に限らず、外国語をやろうと思うと、どうしても覚えることが多いのですが、できるだけ覚える量を減らしたいですよね?
今回のフレーズにある「inutile」を例にして、ラクする方法をご紹介します。
このフレーズの場所と背景
では、単語に入る前に、今回のフレーズ、「C’est inutile. 」の場所と背景を確認しておきます。
このフレーズは、第17章の始めの方にあります。
2番目の段落の中にあるフレーズです。
「c’est」
「c’est」は、「これ(それ・あれ)」を意味する「ce」と、être の3人称単数の活用形「est」が合わさってできています。
意味は「これ(それ・あれ)は~です。」
「inutile」
「inutile」は形容詞で、(人やモノが)「役に立たない」「不要な」「ムダな」という意味です。
「e」で終わる形容詞なので、男性形・女性形で形や発音の変化はありません。
背景を見てみると
第16章に引き続き、語り手の男性による地球の説明が続きます。
ただし第17章からは、本質を見ようとしない大人たちについて語られ、大人の助言には従うな、時間をムダにするなと言い、今回のフレーズになります。
覚える量を減らそう!
ところで、先ほど「inutile」という単語について説明しましたが、実はこの単語をわざわざ覚える必要はありません。
「inutile」という単語は、「utile(役に立つ・有用な)」という形容詞の頭部分に「in」をつけて否定語にしている単語だからです。
日本語の「非」「不」に当たる、否定語をつくる語頭部分(接頭辞)を覚えておくと、知らない単語であっても意味が分かるようになります。
「in-」
「in-」は、フランス語で最も一般的な否定語の語頭部分です。
例えば、「inutile」(ムダな)や「injuste」(不公平な)などがあります。
ただし、読み方が一定ではないので、注意が必要です。
「im-」
「im-」は、「b」「m」「p」から始まる単語につける接頭辞です。
例えば、「impossible」(不可能な)や「immobile」(不動の)などがあります。
「in-」同様、「im-」も読み方に注意です。
「non-」
「non-」も否定語の形成に使われます。
例えば、「non-sens」(無意味)や「non-fumeur」(禁煙者)などがあります。
「なんとなく」が効果的!
今回は 「in-」「im-」「non-」をご紹介しましたが、あまりきっちり覚えるのではなく、「なんとなく」頭に入っているのが、一番効果があって、効率的だと思います。
日本語でも、「非」や「不」がついているのを見れば意味が逆になると分かっているように、「in-」「im-」「non-」を目にした時点で「逆なんだろうな~」と思えばいいのです。
なお、「in-」「im-」の読み方に関しては、例外が多くて規則があってないようなものなので、その都度慣れるのが結果的に近道のようです。
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シリーズ【フランス語版 星の王子さまのフレーズ】は、ポッドキャストでも配信しています。
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