いよいよ地球へ
第15章の地理学者には、王子さまにとって2つの重要な役割がありました。
1つは、バラの花がはかない存在だということを王子さまに知らせる役割。
もう1つは、地球という惑星が魅力的な存在だと知らせる役割です。
そしてとうとう、王子さまは地球にやって来るのです。
このフレーズの場所と背景
では、単語に入る前に、今回のフレーズ、「La Terre n’est pas une planète quelconque !」の場所と背景を確認しておきます。
このフレーズは、第16章の始めにあります。
挿絵がなく説明文が続く、短い第16章の2行目のフレーズです。
「la Terre」
「la」は、定冠詞女性・単数です。
「terre」は女性名詞で、「大地」「地面」「土」などの意味がありますが、最初を大文字、つまり「Terre」にすると、「(惑星としての)地球」という意味になります。
今回のフレーズは「Terre」になっているので、「地球」という意味です。
「n’est pas」
「n’est pas」 は、否定の「ne ~ pas」、そして「~」の部分に動詞êtreの活用形「est」を入れた形です。
「ne」と「est」は結合して「n’est」になっています。
意味は「~ではありません」です。
「une planète」
「une」は、不定冠詞の女性・単数です。
後ろに来るのが女性名詞で単数の「planète」なので、「une」が使われています。
「planète」は女性名詞で、「惑星」という意味です。
「quelconque」
「quelconque」は形容詞で、「何らかの」「つまらない」「平凡な」などの意味です。
背景を見てみると
王子さまがとても期待していた割には、がっかりさせられた地理学者でしたが、地球の魅力を教えてくれ、王子さまはそのアドバイスに従って、地球にやって来ます。
地球上には、111人の王様や7000人の地理学者、90万人のビジネスマンがいるなど、具体的な数字をもとに「地球はつまらない惑星ではない」ということが語られています。
王子さまの旅
バラの花がはかない存在だということを知り、もしかするともうすでに瀕死の状態かもしれないということを理解しながらも、王子さまは旅を続けます。
他の誰に強制されたわけでなく、地理学者のアドバイスも、もとは王子さまの質問に答えただけです。
そしていよいよ、王子さまは地球にやって来て、その目的を果たそうとするのです。
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シリーズ【フランス語版 星の王子さまのフレーズ】は、ポッドキャストでも配信しています。
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