実はとってもシンプル
今回のフレーズを見て、「うわっ、長い!」と思いましたか?
でもよく見ると、カンマで区切られているし、カンマの前後で同じ単語が繰り返されていて、かなりシンプルなフレーズであることがわかります。
このフレーズの場所と背景
今回扱うフレーズ「Un boa c’est très dangereux, et un éléphant c’est très encombrant.」の場所と背景を確認しておきます。
このフレーズは、第2章の中ほどにあります。
第2章には羊の挿絵が3枚も登場しますが、最初の羊の絵の少し前にあるのが、このフレーズです。
「un」
ここからは単語を1つずつ見ていきますが、同じ単語はまとめます。
最初と中ほどにある「un」は、不定冠詞の男性・単数です。
後ろに来るのが男性名詞で単数の「boa」と「éléphant」なので、「un」が使われています。
不定冠詞については、こちらで詳しく説明していますが、「特定はしない・漠然としていて一般的な何か」なので、不定冠詞が使われています。
「boa」と「éléphant」
両方とも、不定冠詞の「un」の後に来ているので、男性名詞ということがわかります。
それぞれ「ボアヘビ」と「ゾウ」のこと。
語り手の男性が子どもの頃に描いた絵に出てくる動物ですよね?
「c’est」
「c’est」についても、こちらで詳しく説明しています。
意味は「これ(それ・あれ)は~です」で、とてもよく使われます。
このフレーズでは、2つに分かれたパートのどちらでも、(名詞)+「c’est ~」の形になっています。
「ボアヘビ、それは~」という形で、日本語でも同じ形で使うことがありますよね?
「c’est」は「ce」と「est」という、2つの単語が合わさってできていますが、このまま覚えるのがおススメです。
「très」
「très」は「とても」を意味します。
この長いフレーズは、2つのパートに分かれていますが、それぞれが「c’est + (形容詞)」という形で構成されています。
両方のパートに「très」をつけることで、「とても~」「とても~」と強調されています。
「dangereux」と「encombrant」
形容詞が2種類登場しました。
「dangereux」と「encombrant」は、それぞれ「危険な」「かさばる・ジャマな」という意味です。
それぞれ、ボアヘビとゾウについて言っているのですが、「とても」を意味する「très」によって、強調されていることを忘れないでください。
「et」
「et」の意味は「そして」。
単語やフレーズをつなぐ単語なので、長いフレーズを見たら、この「et」などがないかどうかを見る習慣をつけましょう。
なお、このフレーズには「et」の前にカンマ「,」がありますが、ない場合もあります。
読み方について
「liaison」などのフランス語らしい読み方についても、こちらで詳しく説明していますので、今回は省略しますが、「liaison」は条件がそろっていれば必ずするものではなく、しない場合もあります。
その代表的なのが、「et」の後です。
なお、「très dangereux」は2つ目の単語が子音から始まっているので、「liaison」はありませんが、「très encombrant」は「liaison」します。
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下のリンクのクリックでこの記事に該当するエピソードに飛びますので、発音の確認などにお使いくださいね!
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