意味の広がりや違いを感じよう!
日本で広く使われている外来語には、フランス語由来のものが少なくありません。
外来語があることでフランス語の単語が覚えやすくなる反面、本来の意味が抜け落ちたり、変わってしまうことすらあります。
外来語・元の単語の両方を知って、意味の広がりや違いを感じてください。
第49回目は、「メドレー」です。
日本語の「メドレー」
日本語の「メドレー」は英語由来の外来語です。
「メドレー」は、「ヒット曲メドレー」のような音楽用語が元になった使い方です。
曲をきれいにつなげる場合に使うことがほとんどですが、それが転じて「名場面メドレー」や「驚きと感動のメドレー」のように使われることも増えました。
- メドレー「(曲などを)きれいにつなげる/つながる」
フランス語の「mêlée」
前述通り、日本語の「メドレー」は英語由来ですが、その由来となった英単語は、古いフランス語から入っています。
この古いフランス語の意味は「混ざったもの・ごちゃ混ぜ」でしたが、それが現代フランス語では「mêlée」という単語になりました。
「mêlée」の意味は「入り乱れ・ごちゃごちゃ・乱戦」といったもので、感覚としてはカオスで秩序のない状態で、物理的に入り乱れている感じです。
フランス語の「mêlée」の使い方をまとめると、
- mêlée「入り乱れ・ごちゃごちゃ・乱戦」
ということになります。
いろいろな「mêlée」
「mêlée」の使用例を挙げておきます。
- Il y a une mêlée devant la porte.
(ドアの前がごちゃごちゃになっている)
- Les joueurs tombent dans la mêlée.
(選手たちはもみくちゃになる)
- Une mêlée éclate dans la foule.
(群衆の中で乱闘が起きる)
などがあります。
「mêlée」は人・モノの両方に使われますが、どちらにしても入り乱れた感じを表します。
逆輸入された「medley」
なお、「mêlée」とは別に「medley」という単語も、現代フランス語には存在します。
この「medley」は近年になって、英語からフランス語に入ったもので、いわば逆輸入された単語です。
日本語と同じように「un medley de chansons(曲のメドレー)」のように使われるのですが、フランス語の英語由来の外来語である「medley」は、音楽用語に限定されます。
日本語の「名場面メドレー」や「驚きと感動のメドレー」といった使い方はされないということです。
そして面白いのは、「mêlée」は女性名詞なので、前述の例文「Il y a une mêlée devant la porte.(ドアの前がごちゃごちゃになっている)」のようになるのですが、英語由来の「medley」は男性名詞なので、「un medley de chansons(曲のメドレー)」になるということです。
男性名詞の「medley」は「調和」を表すのに対し、女性名詞の「mêlée」は「カオス」を表すと覚えれば、忘れにくくなりますね!
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