用途別まとめ「家・建物に関する単語」
用途別の関連単語をまとめれば覚えやすく、実際の会話でも使いやすくなります。
今回は家・建物に関する単語の第9回目として、家や建物の全体について扱います。
家や建物など
家や建物の単語を挙げます。
間違えやすいので、冠詞付きで覚えましょう!
- la maison 家
- l’immeuble 建物
- l’appartement 建物の一部としてのアパート/マンション
- le studio ワンルームアパート/マンション
「immeuble(建物)」と「appartement(建物の一部としてのアパート/マンション)」は母音で始まっているため、冠詞で男性名詞か女性名詞かを判断できませんが、両方とも男性名詞です。
一軒家だけが家ではない
さて、フランス語の「maison」は「家」と訳されますが、一軒家だけを指すわけではありません。
都市部、または地方であっても街なかによく見られる、複数の家の壁がつながったタイプの住宅、いわゆるテラスハウスも「maison」と呼ばれます。
誤解されやすい「appartement」
そしてさらに誤解されやすいのが、「appartement」です。
よく「アパート」と和訳されますが、厳密に言えば違うのです。
まず日本語には「アパート」と「マンション」があり、時代によってその解釈の違いもあるようですが、どちらにしても日本語のアパートやマンションは、建物全体を指しています。
例えば「アパートの一室」や「マンションの3階」という言い方が、それを表しています。
それに対し、フランス語の「appartement」は、「集合住宅である建物の一部」という意味です。
つまり日本語のアパートやマンションのように、建物全体を指す言葉ではありません。
建物全体のことを言いたい場合には、「immeuble」を使います。
イメージとしては、「immeuble」の中に、たくさんの「appartement」があるということです。
なお「appartement」には、少なくとも1つ以上の独立した部屋があります。
それに対し、「studio」には独立した部屋はなく、キッチン設備が1つの部屋と一体化したつくりで、日本語の「ワンルームアパート/マンション」に相当します。
使用例
庭や庭にあるモノに関する例文を挙げておきます。
- Ils habitent dans une grande maison avec un jardin.
(彼らは庭つきの大きな家に住んでいる)
- Mon appartement est au troisième étage.
(私のアパートは4階にある)
- L’immeuble est bien entretenu.
(建物はよくメンテナンスがされている)
などがあります。
2番目のフレーズの階数については、2025年11月19日の【フランス語単語まとめ】家・建物⑧を参照してください。
その他の建物とは?
「建物」を表すフランス語には「immeuble」の他に、同じく男性名詞の「bâtiment」もあります。
「immeuble」と「bâtiment」の違いは、人が使う場所としての建物を「immeuble」と呼び、モノとしての建物を「bâtiment」と呼びます。
つまりフランス語では「人が使う建物 = immeuble」と「構造物としての建物 = bâtiment」というふうに使い分けられていて、どちらも同じ対象を指すことがあるけれど、見る角度が違うのです。
なので、たとえ同じ建物であっても、「住む・働く・借りる・貸す」といった動詞と一緒に語られる、人が使う場所としてなら「immeuble」であり、「建てる・開発する・改修する・修理する」といった、構造物としての視点なら「bâtiment」になるのです。
日本語とは考え方が違うので、頭の体操になりますね!
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