意味の広がりや違いを感じよう!
日本で広く使われている外来語には、フランス語由来のものが少なくありません。
外来語があることでフランス語の単語が覚えやすくなる反面、本来の意味が抜け落ちたり、変わってしまうことすらあります。
外来語・元の単語の両方を知って、意味の広がりや違いを感じてください。
第8回目は、「アトリエ」です。
日本語の「アトリエ」
日本語で「アトリエ」と言うと、「画家・彫刻家の作業場」という意味にほぼ限定されますよね?
フランス語由来の外来語には美術系のものも多く、日本語の「アトリエ」は美術系の創作スタジオの意味が中心です。
- アトリエ「美術系の創作スタジオ」
フランス語の「atelier」
フランス語の「atelier」にも、もちろん「画家・彫刻家の作業場」という意味がありますが、フランス語の場合は美術系アーティストだけでなく、パン・洋服・靴・家具、さらには自動車整備など「あらゆる職人の作業場・工房・スタジオ」など、幅広い意味で使われます。
そしてフランス語の「atelier」は、教育的な意味でも使われます。
いわゆる「体験型の授業・ワークショップ」と言われる場所です。
また、学術的なフォーラムや会議での「小グループ討議」なども「atelier」と呼ばれます。
フランス語の「atelier」の使い方をまとめると、
- atelier①「画家・彫刻家の作業場」
- atelier②「あらゆる職人の作業場・工房・スタジオ」
- atelier③「体験型の授業・ワークショップ」
- atelier④「小グループ討議」
ということになります。
いろいろな「atelier」
「atelier」の例文を挙げておきます。
- Il travaille dans un petit atelier à Montmartre.
(彼はモンマルトルの小さなアトリエで制作している)
→ atelier①「画家・彫刻家の作業場」
- C’est un atelier de réparation de vélos.
(これは自転車の修理工房だ)
→ atelier②「あらゆる職人の作業場・工房・スタジオ」
- Les enfants participent à un atelier de peinture.
(子どもたちは絵画のワークショップに参加している)
→ atelier③「体験型の授業・ワークショップ」
- Des ateliers thématiques lors d’un colloque.
(会議中のテーマ別分科会)
→ atelier④「小グループ討議」
などがあります。
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