若者言葉から昇格した略語
フランス語で話していると、仏和辞書などには載っていないような言葉も耳にします。
元は若い人たちが仲間内で使っていた略語などがほとんどですが、時間とともに社会的にも認知されて、多くの人が使うようになった言葉です。
かしこまった場では使わなくても、仲の良い同僚となら使う程度の略語や派生語などを中心にご紹介します。
今回はその第29回目「ophtalmo」です。
「ophtalmo」とは?
「ophtalmo」とは、「ophtalmologue(眼科医)」または「ophtalmologie(眼科)」のことです。
「ophtalmologue」の場合は「眼科の医師」、「ophtalmologie」なら「診療科としての眼科」という意味なのですが、「ophtalmo」はどちらの意味にもなります。
使われているのが医師としての「ophtalmo」なのか、診療科としての「ophtalmo」なのかは、文脈で判断することになります。
つまりおととい(2025年4月7日)配信の【フランス語のフレーズ】日常会話で使う略語㉘で扱った「dermato」と同様です。
使用例
「ophtalmo」を使ったフレーズには、次のようなものがあります。
- Je dois aller chez l’ophtalmo pour un contrôle de la vue.
(視力検査のために眼科に行かなきゃ)
- J’ai rendez-vous en ophtalmo.
(眼科の予約がある)
この2つの「ophtalmo」は、和訳するとどちらも「眼科」になりますが、「chez le ophtalmo」なら「眼科の医師」、「en ophtalmo」なら「診療科としての眼科」のことを指しています。
ちなみに、「avoir rendez-vous」という形で「予約がある」という意味になります。
なので厳密に言えば、「J’ai rendez-vous chez l’ophtalmo.」なら「眼科医との予約」、「J’ai rendez-vous en ophtalmo.」なら「診療科としての眼科の予約」ということになります。
ただし実際に使う際には、あまり厳密に考える必要はありません。
医師なのか診療科なのかを気にしなくても、「眼科」だということがわかっていれば、意味は通じるからです。
目上の人や顧客相手なら?
「ophtalmo」という言い方はかなり以前からあり、フランス人ネイティブで知らない人はいないと思います。
でも目上の人や顧客相手なら「ophtalmo」とは言わず、本来の言い方をした方がいいかもしれません。
その場合は、「ophtalmologue(眼科医)」と「ophtalmologie(眼科)」を区別することになります。
つまり前述の2つのフレーズは、次のようになります。
- Je dois aller chez l’ophtalmo pour un contrôle de la vue.
→ Je dois aller chez l’ophtalmologue pour un contrôle de la vue.
(視力検査のために眼科に行かなければなりません)
- J’ai rendez-vous en ophtalmo.
→ J’ai rendez-vous en ophtalmologie.
(眼科の予約があります)
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