おススメ!ニュース学習
フランス語学習の入門期であっても、少し慣れてきた頃ならおススメなのが「ニュースによる学習」です。
ただし効率的に進めるには、多少のコツがあります。
また、人によってはかえって逆効果になる場合もあるので、あわせてご紹介します。
読み始める時期とは?
「フランス語は、まだまだ話せるわけではないけれど、名詞に性があったり、形容詞がそれによって変化したりするのには、違和感がなくなった」
「動詞の活用表を見れば、やっぱりウンザリはしてしまうけど、現在形や過去表現の一部などなら、覚えたものが増えてきた」
…もしも今のあなたが、このような学習段階にいるなら、そろそろフランス語でニュース記事などを読んでみませんか?
「まだムリに決まってる!」と思うかもしれませんが、ポイントさえ押さえれば、そうでもありません。
成功のコツ
ただし、やみくもに読んでしまうと、残念な結果になるかもしれません。
成功のコツは「すでに知っている内容をフランス語で読む」ことです。
つまり日本語や、ほかに得意な言語があれば、例えば英語などで先に読んでおいた内容を、フランス語でも読んでみるのです。
すでに知っている内容なら、まったく分からない状態にはならないので、知らない単語が並んでいても、怖がらずにすみます。
おススメのジャンル
おススメのジャンルとしては、国際情勢に関する記事です。
理由は、多言語で同じ内容を報道している可能性が高いからです。
中でも国際政治なら、ラクに読める記事が多いうえ、読むべき記事を特定しやすいという利点があります。
一番いいのは、「フランスの大統領が日本に行った」場合の記事です。
日本語・フランス語の両方で細かく報道されますし、フランス語の記事にある固有名詞が完全にわかるものばかりなので、不安になりません。
フランス語の記事を見つけるのも、とても簡単ですよね?
フランスの大統領が毎月日本に行くわけではありませんが、もしも見つけたらラッキーだと思って読みこんでみてください。
おススメしない記事
なお残念ながら、日本の総理大臣がフランスに行っても、フランスではあまり大きな記事にならないことがほとんどです。
アメリカの大統領や中国の総書記などなら、かなり詳しく報道されるので、探しやすくなります(日本人としては複雑な心境になりますが…)。
また、ヨーロッパ内やアフリカ・中東関係のニュースは、日本よりも詳細に触れる場合が多くなります。
これらの記事は、探しにくかったり、フランス語の方が詳しすぎてわからなくなったりするので、たとえ国際情勢関係でも避けたほうが無難です。
特に初めのうちは、あまり頑張りすぎずに、「これならフランス語でも報道されてるかも!」と思える日本語の記事に出会った時に探してみるのがいいでしょう。
逆効果になる人
ここまでの内容で、「国際情勢や政治なんて、イヤだな~!」と思ったなら、この方法は止めておいた方がいいかもしれません。
興味が持てない内容を、しかも不慣れなフランス語で読むのは、かなりの苦痛を伴うので長続きしないばかりか、努力に見合った効果が得られないはずだからです。
また、あまりに几帳面な人も、他の方法を探したほうがいいでしょう。
というのも、少しでも知らない単語を見ると辞書を引かずにはいられないような人だと、あまり効率的な学習にならないからです。
ご存じの通り、ニュース記事には固有名詞が多かったり、そもそも言語学習上はあまり重要ではない単語が頻出したりするものです。
そうした単語を1つ残らず辞書で調べるくらいなら、文学作品などで勉強した方が、覚えるべき単語に出会うチャンスが多いはずです。
ニュースを読むメリット①
それでもニュース記事での学習をおススメするのは、やはりいくつものメリットがあるからです。
まず、学習の比較的早い時期に、フランス語のニュース記事に慣れることが挙げられます。
どの言語であっても、報道に使われる表現というのは、少々特殊なものです。
人に伝えたい内容を、効率よく知らせるという使命を持っているからです。
これをフランス語でじっくり読んで身につければ、フランス語でのコミュニケーションに役に立つのです。
ニュースを読むメリット②
語彙に関して言えば、世界中の国や都市の名前・世界的な有名人の人名などの固有名詞のフランス語表記・発音を知っておくというメリットもあります。
体系的な学習の中で習う固有名詞は、せいぜい国の名前と首都の名前が限界でしょう。
現在活躍している有名人に至っては、ニュースやSNS以外で知るのが難しいレベルのはずです。
ニュースを読むメリット③
さらに読む内容に関しても、無視できないメリットがあります。
フランス人のほとんどは政治の話しが大好きなので、しばしば白熱した議論になります。
みんながヒートアップしているのに、政治の知識ゼロのままでいるというのは、ネイティブとのコミュニケーションを放棄しているのと変わりありません。
フランス語を始めたばかりなら仕方ありませんが、多少話せるようになった時に、国際的にも知られた政治家や国際機関の名前を知らないというのは、常識を疑われるレベルなのです。
「難しそう」と感じる方へ
ところで「フランス語でニュースを読む」しかも「ジャンルは国際情勢」などと言われたら、難しいと感じてしまっても、無理はないと思います。
でも実際は、子ども向けのおとぎ話を読むよりも、はるかに簡単です。
もちろん、ニュースは小難しい内容であることも多いのですが、文法上は単純な時制であることがほとんどだからです。
逆におとぎ話などは、大抵が過去のことを話す内容で、フランス語だといくつもの時制が複雑に入り乱れていることがよくあります。
どんな言語でも、おとぎ話はネイティブの子どもだから抵抗なく読めるのであって、外国人の大人にとっては、「すでに母国語で理解済みのニュース」以上にラクに読めるものなどないと思います。
ぜひ、怖がらずにチャレンジして見てくださいね!
この記事を音声で聞くなら
この記事は、ポッドキャストでも配信しています。
下のリンクのクリックで該当するエピソードに飛びますので、聞いてみてくださいね!
コメント