想像力を使おう!
けっこう複雑な所有形容詞ですが、このフレーズのある第13章の、王子さまとビジネスマンの関係を使えば、覚えやすくなります。
後半では使用例をまとめてご紹介するので、想像力を働かせながら覚えましょう!
このフレーズの場所と背景
では、単語に入る前に、今回の「Votre cigarette est éteinte.」の場所と背景を確認しておきます。
このフレーズは、第13章の始めにあります。
タバコをくわえながら書類を見ている、ビジネスマンの挿絵から数えて、2つ目のフレーズです。
第13章では、王子さまと、訪問先のビジネスマンとの会話が続きます。
今回のフレーズは、王子さまのセリフです。
「votre」
「votre」は2人称の所有形容詞で、「あなたの」「あなた方の」「きみたちの」などに当たります。
2人称の所有形容詞は他にもあるのですが、少々ややこしいので、まず「votre」と「vos」についてまとめます。
後ほど使用例と一緒に、その他のものも含めてご紹介しますね。
所有形容詞2人称単数/複数のまとめ
形容詞ですが、後ろに来る名詞の性による変化はありません。
名詞の数による変化はあります。
- 「votre」:単数名詞の前(性による変化なし)
- 「vos」:複数名詞の前(性による変化なし)
「cigarette」
「cigarette」は、女性名詞で「タバコ」を意味します。
複数形は「cigarettes」ですが、発音は変わりません。
「est」
英語の be動詞に相当する、être動詞の3人称単数の活用形。
「彼」「彼女」「それ」などが主語になり、意味は「~です」に当たります。
「éteinte」
「éteinte」は、火や明かりなどが「消えた」という意味の形容詞「éteint」の女性形です。
男性形・女性形で、語尾の発音が変わります。
ここでは「cigarette」が女性名詞なので、女性形の「éteinte」が使われています。
背景を見てみると
第4の星にやってきた王子さま。
ビジネスマンはタバコをくわえながら仕事をしている様子ですが、王子さまがやって来ても顔を上げることすらしません。
それでも、礼儀正しい王子さまは挨拶をし、今回のフレーズ「Votre cigarette est éteinte.」を言います。
そう、ビジネスマンがくわえているタバコには、火がついていなかったのです。
2人称の使い分け
王子さまとビジネスマンは初対面なので、もちろん親しい間柄ではありません。
そのため、王子さまは「votre cigarette」と言っています。
つまり、ていねいな表現を使っているのです。
それに対しビジネスマンは、子どもである王子さまへの2人称に、親しい間柄で使う「tu」を使って話しています。
これはビジネスマンが横柄だからというわけではなく(その可能性も捨て切れませんが!)、大人が子どもに「tu」を使うのは、よくあることです。
所有形容詞の2人称の使用例
ここで、ビジネスマンやタバコなどを使って、所有形容詞の2人称の使用例をご紹介します。
前提条件として、王子さまはビジネスマンを「vous」で、ビジネスマンは王子さまを「tu」で呼びます。
男性名詞として「livre(本)」を、女性名詞として「cigarette(タバコ)」を使います。
なお、親しい間柄で使う所有形容詞の場合、母音から始まる女性名詞の例外があります。
その例として「école(学校)」を使います。
王子さまがビジネスマンに言う場合
本単数:votre livre
本複数:vos livres
タバコ単数:votre cigarette
タバコ複数:vos cigarettes
学校単数:votre école
学校複数:vos écoles
ビジネスマンが王子さまに言う場合
本単数:ton livre
本複数:tes livres
タバコ単数:ta cigarette
タバコ複数:tes cigarettes
学校単数:ton école
学校複数:tes écoles
王子さまが複数いたら!?
上記の「ビジネスマンが王子さまに言う場合」で、もしも王子さまが複数いたら、状況は変わります。
2人称代名詞の「tu」は、複数になると「vous」になるので、王子さまが複数なら「王子さまがビジネスマンに言う場合」と同じく、「votre」と「vos」を使うことになります。
慣れるまでは大変ですが、王子さまとビジネスマンを想像しながら、がんばって覚えてくださいね!
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シリーズ【フランス語版 星の王子さまのフレーズ】は、ポッドキャストでも配信しています。
下のリンクのクリックでこの記事に該当するエピソードに飛びますので、発音の確認などにお使いくださいね!
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