339 人称代名詞目的格まとめ! Je vous demande pardon…

その他(王子さま)

例文で覚えよう!

今回のフレーズには、人称代名詞の目的格が含まれています。 

人称代名詞目的格には、直接目的と間接目的の2種類があるのですが、例文と一緒なら区別も簡単です。 

日常的によく使うフレーズなので、ぜひ覚えてくださいね! 

このフレーズの場所と背景

では、単語に入る前に、今回のフレーズ「Je vous demande pardon…」の場所と背景を確認しておきます。 

このフレーズは第8章の最初の会話部分にある、バラの花のセリフです。 

「je vous demande pardon」

「je」は「わたし」、ここでの「vous」は2人称代名詞目的格なので「あなたを」または「あなたに」、もしくは「あなたたちを」または「あなたたちに」という意味です(詳細は後述します)。 

「demande」は(人が主語で)「~に~を要求する」「~に~を求める」「~に~を尋ねる」、(モノが主語で)「~を必要とする」という意味の「demander」の活用形(現在形)です。 

「pardon」は男性名詞で、「許し」という意味です。 

「demander + pardon」で、「(人に)許しを請う」という意味になります。 

背景を見てみると

遠く離れた地球の、それも人里離れた砂漠で、王子さまは自分の星に残してきた1輪の花を思っています。 

王子さまの星にはシンプルな花はたくさんありましたが、ある時見たこともない植物が生えてきて観察していると、他の花とは違った様子でした。 

今回のフレーズは、日の出とともに花開き、「目が覚めたばかり」だと言ったバラが続けた言葉です。 

なお、バラの花の第一声「Ah ! Je me réveille à peine…(ああ!わたし目が覚めたばかり…)」は、このシリーズの第338回で扱っています。 

フレーズの意味

今回のフレーズ「Je vous demande pardon…」は謝罪の言葉です。 

辞書通りの説明だと「demander + pardon」で「(人に)許しを請う」、つまり「ごめんなさい」や「申し訳ありません」に当たります。 

フランス語の謝罪の言葉には「Excusez-moi.」「Je suis désolé(e).」「Pardon.」などがあり、どちらかと言うとこの3つの方がよく使われます。 

ただしよく使われる分、言い方によってはあまり誠意のない使い方もできるのが、「Excusez-moi.」「Je suis désolé(e).」「Pardon.」です。 

それらに比べれば、「Je vous demande pardon.」を使う方が、謝っているということがしっかり伝わります。 

もっとも、この場面でのバラの花は、自分の美しさを鼻にかけて、気取っている様子ではありますが…。 

2種類の人称代名詞目的格

さて、冒頭で「人称代名詞目的格には、直接目的と間接目的の2種類がある」と言いましたが、次の表の色のついた部分が人称代名詞の目的格です。 

「~を」の意味になるのは直接目的、「~に」の意味になるのは間接目的です。 

3人称は単数・複数とも、直接目的と間接目的の形が異なり、特に単数は男性形・女性形でも変わります。 

「m’」「t’」「l’」は、次に来る単語が母音などで始まる場合の形です。 

例文によるまとめ

「~を」の意味の直接目的、「~に」の意味の間接目的と言うだけではピンと来ないので、例文でまとめます。 

「~を」の直接目的の例文は、このシリーズの第338回で扱った「Je te réveille.(君を起こす)」などを使います。 

「~に」の間接目的の例文は、今回のフレーズの一部「Je te demande.(君に頼む)」を使ってまとめます。 

まとめ

「~を起こす」の直接目的を左側に、「~に頼む」の間接目的を右側にしてまとめます。 

目的語の人称  ~を起こす(直接) ~に頼む(間接) 
1人称単数 ————– ————– 
2人称単数 Je te réveille. Je te demande. 
3人称単数男性 Je le réveille. Je lui demande. 
3人称単数女性 Je la réveille. Je lui demande. 
1人称複数 ————– ————– 
2人称複数 Je vous réveille. Je vous demande. 
3人称複数男性 Je les réveille. Je leur demande. 
3人称複数女性 Je les réveille. Je leur demande. 
直接目的と間接目的

注意点

今回は主語を「je(わたし)」にしたので、1人称の目的格は単数・複数とも扱えません。 

他の主語の場合は、直接目的・間接目的に関わらず、単数は「me (m’)」、複数は「nous」になります。 

直接目的の3人称単数では、「le(彼を)」「la(彼女を)」になっており、男性形と女性形が違います。 

この記事を音声で聞くなら

シリーズ【フランス語版 星の王子さまのフレーズ】は、ポッドキャストでも配信しています。 

下のリンクのクリックでこの記事に該当するエピソードに飛びますので、発音の確認などにお使いくださいね!

コメント

タイトルとURLをコピーしました