273 覚えやすい「〇〇の木」! dès qu’on les distingue d’avec les rosiers

名詞

かわいい木も?

今回のフレーズには「バラの木」という単語が含まれています。 

フランス語は、同じ動物ののオスとメス、さらにはその同じ動物の子どもでもまったく呼び方が違うことが多いので、いちいち覚える必要があるのですが、なぜか木の名前は単純です。 

かわいらしい響きの木もありますよ! 

このフレーズの場所と背景

では、単語に入る前に、今回のフレーズ「dès qu’on les distingue d’avec les rosiers」の場所と背景を確認しておきます。 

このフレーズは、第5章の中ほどにあります。 

第5章2枚目の挿絵から3つ目にあるフレーズの一部で、王子さまのセリフです。 

「dès qu’on les」

「dès que ~」は「~するとすぐに」、「qu’on」は「que」の省略形「qu’」と「人」を表す代名詞の「on」が合わさったものです。 

ここでの「les」は代名詞の目的格です。 

「distingue d’avec les rosiers」

「distingue」は「distinguer」の活用形(現在形)です。 

「distinguer」は(人・モノ・事柄を)「識別する」「見分ける」という意味です。 

「~と~を区別する/見分ける」という意味で、次の3つが同様に使われます。 

  • distinguer ~ et ~ 
  • distinguer ~ de ~ 
  • distinguer ~ d’avec ~ 

ここでは「distinguer ~ d’avec ~」という形が使われています。 

「les」は定冠詞複数形、「rosiers」は「バラの木」という意味の男性名詞「rosier」の複数形です。 

背景を見てみると

語り手の男性は一般論として、植物がどのように地上に姿を現すのかを説明しています。 

地上にいる私たちからは見えない、土の中に眠っている種には、よい植物のよい種と、悪い植物の悪い種があります。 

王子さまの星には、恐ろしい種が存在しており、それはバオバブの種でした。 

バオバブへの対処を怠れば、最悪の場合には星の滅亡につながってしまいます。 

今回扱うのは長いフレーズの中ほどの部分で、王子さまの気づきについて語られています。 

フレーズの全体は: 

「Il faut s’astreindre régulièrement à arracher les baobabs dès qu’on les distingue d’avec les rosiers auxquels ils ressemblent beaucoup quand ils sont très jeunes.」 

ここでの「les」

「〇〇の木」をご紹介する前に、今回扱う部分の「les」について触れておきます。 

「les distingue」の「les」と、「les rosiers」の「les」がありますが、「les rosiers」の「les」の方は不定冠詞です。 

理由は「rosier」が名詞の複数形だからですね。 

「les distingue」の「les」については、先ほど「代名詞の目的格」とご紹介しましたが、これは「人称代名詞の目的格は動詞の前に入れる」というルールがあるからです。 

つまり「distingue」が動詞なので、目的語であることがわかるのです。 

そしてこの「les」は、このフレーズで今回は扱わない部分に「les baobabs(バオバブ)」があり、これを指しています。 

なので、今回扱う部分の意味としては「それら(バオバブ)をバラの木と区別するとすぐに」ということになります。 

〇〇の木

では、「〇〇の木」についてご紹介します。 

フランス語で「〇〇の木」にするには、「〇〇」の語尾に「ier」または「er」をつけることが多いです。 

今回扱った「rosier(バラの木)」も、「rose(バラ)」の語尾の「e」を取って「ier」をつけた形です。 

いろいろな木の名前をまとめます。 

 花/果実 〇〇の木 
バラ rose rosier 
桜(サクランボ) cerise cerisier 
モモ pêche pêcher 
リンゴ pomme pommier 
ナシ poire poirier 
アンズ abricot abricotier 
オレンジ orange oranger 
バナナ banane bananier 
ココナッツ noix de coco cocotier 
〇〇の木

例外は?

語尾に「ier」または「er」をつけて「〇〇の木」になるのは、主に果樹です。 

果物の名前に「ier」や「er」をつけることが多いです。 

なので木の実よりも木それ自体に注目しやすいものの名前には、木と実で名前が違ったり、「○○(木)の実」になったりします。 

木と実で名前が違う例として「chêne(カシの木)」と「gland(ドングリ)」、「○○(木)の実」という言い方をする例としては「pin(松の木)」と「pignon de pin(松の実)」があります。 

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シリーズ【フランス語版 星の王子さまのフレーズ】は、ポッドキャストでも配信しています。 

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