227 3種類の「ハト」とは? avec des géraniums aux fenêtres et des colombes sur le toit…

名詞

3種類の「ハト」

今回扱うのは長いフレーズの一部分で、主語や動詞はありません。 

ただし『星の王子さま』の作者が考える、「ステキな家」が表現されています。 

この中には白いハトが登場しますが、フランス語の「ハト」は3種類で、名まえがまったく異なるので、ご紹介します! 

このフレーズの場所と背景

では、単語に入る前に、今回のフレーズ「avec des géraniums aux fenêtres et des colombes sur le toit…」の場所と背景を確認しておきます。 

このフレーズは、第4章の中ほどにあります。 

第4章の3枚目の挿絵のすぐ後の段落にあって、語り手の男性による説明部分です。 

「avec des géraniums aux fenêtres」

「avec」は「~と一緒に」「~を持って」「~を使って」などです。 

「des」は不定冠詞複数形、「géraniums」は「(花の)ゼラニウム」という意味の男性名詞「géranium」の複数形です。 

「aux」は、前置詞の「à」と定冠詞複数形の「les」が合わさったものです。 

「fenêtres」は「窓」という意味の女性名詞「fenêtre」の複数形です。 

「et des colombes sur le toit」

「et」は「そして」、「des」は不定冠詞複数形、「colombes」は「白鳩」という意味の女性名詞「colombe」の複数形です。 

ここでの「sur ~」で「~の上に」、「le」は定冠詞単数男性形、「toit」は男性名詞で「屋根」という意味です。 

背景を見てみると 

語り手の男性は、王子さまの星だと考える小惑星、B612の発見にまつわる話しから、大人たちの性質へと、話題がシフトしています。 

大人たちは物事の本質を見ようとしないので、例えば新しい友だちについて話すなら、その人の年齢や体重、果ては父親の収入など、数字にしか興味がありません。 

これは人に関することだけでなく、モノについても同じことです。 

その例として、大人たちに言っても理解されない表現で、ステキな家の様子が語られるのですが、今回の扱うのはその中ほどにある部分です。 

このフレーズの全体は、「J’ai vu une belle maison en briques roses, avec des géraniums aux fenêtres et des colombes sur le toit…elles ne parviennent pas à s’imaginer cette maison.」です。 

今回扱う部分より前にある「J’ai vu une belle maison en briques roses,」は、前回(第226回)でご紹介しているので、ご参照ください。 

いつから平和の象徴に? 

白鳩は、真っ白な体にピンク色のくちばしがかわいいハトですが、「平和の象徴」というイメージがありますよね? 

それはフランスでも同じなので、調べてみたところ、ルーツは旧約聖書にありました。 

「ノアの方舟」という物語の中で、大洪水が治まったかどうかを調べるためにハトが使われるのですが、このハトはフランス語で「colombe(白鳩)」なのです。 

大洪水という災害が治まり、平和になったことを知らせたのが「colombe(白鳩)」なので、平和の象徴になったのですね。 

colombe(白鳩)

グレーのハト

ただし冒頭で触れた通り、フランス語の「ハト」には3種類の言葉が存在します。 

もっとも一般的なのは、男性名詞で「pigeon」と呼ばれるグレーのハトです。 

日本でも一番多い種類ではないでしょうか? 

日本語では「ドバト」と言うのだそうです。 

pigeon(ドバト)
pigeon(ドバト)

首輪のあるハト

そしてフランス語の「ハト」のもう1つは、女性名詞で「tourterelle」と呼ばれるハトです。 

このハトは「pigeon(ドバト)」よりも少しだけ小ぶりで、首輪のような模様が特徴的です。 

「キジバト」と訳されているようです。 

tourterelle(キジバト?)
tourterelle(キジバト?)

でも、南フランスの私の家に毎日のようにやって来る「tourterelle」と、日本の「キジバト」の姿は、少し違います。 

キジバトにも確かに首輪模様があるようなのですが、フランスの「tourterelle」とは違います。 

3種類のハト

フランス語の「ハト」3種類をまとめると: 

  • 「colombe(白鳩)」女性名詞 
  • 「pigeon(ドバト)」男性名詞 
  • 「tourterelle(キジバト?)」女性名詞 

ということになります。 

似て非なる2種類

「tourterelle」は、「pigeon(ドバト)」に似ているようで似ていない、かわいらしい鳥です。 

つがいでいることがほとんどで、首を傾げたりしながら辺りを見ている姿に癒されています。 

鳴き声も穏やかで性格がよく、夫婦そろって子育てをしている様子にほっこり。 

それでも、卵やヒナを守るためだと思うのですが、時にはカササギなどの身体の大きい鳥相手に立ち向かっていきます。 

癒されたり勇気をもらったりしている「tourterelle」は、フランスじゅうで見られるようなので、よかったら探してみてくださいね! 

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シリーズ【フランス語版 星の王子さまのフレーズ】は、ポッドキャストでも配信しています。 

下のリンクのクリックでこの記事に該当するエピソードに飛びますので、発音の確認などにお使いくださいね!

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