フランス語で応援しよう!
日本のお正月の楽しみと言えば、「箱根駅伝は外せない!」という方も多いのでは?
フランスもサッカーやラグビーに限らず、いろいろなスポーツが盛んですが、応援する時に何と言うかを知っていますか?
応援のフレーズ
日本語で応援するなら、「がんばれー!」や「行けー!」といったところですよね?
フランス語で一番叫ばれているのは、「Vas-y !」です。
日本語の「行けー!」に近いイメージです。
「vas-y」
「vas-y」は、「vas」と「y」がつながったものです。
「vas」が単独なら、語末の「s」を発音しませんが、次に母音として扱われる「y」があるので「s」も発音します。
ところが「s」をそのまま「s」としては発音せず、「z」として発音するので、音がにごるのです。
フランス語には「母音で挟まれた『s』は『z』として発音する」という謎ルールが存在するからです。
文法的には、「vas」は「行く」という意味の「aller」の命令形、「y」は「そこ」という意味です。
「vas-y」は直訳すると「そこへ行け」になるのですが、この場合の「そこ」とは「ゴール」や「勝利」を指します。
やはり日本語の「行けー!」に近いイメージです。
謎ルール再度発動!
…とここまでの内容で、違和感はありませんか?
「aller(行く)」の命令形は「vas」ではなく「va」だったはず、だと思ったなら、すばらしいです!
確かに辞書などにも「aller(行く)」の命令形は「va」と書いてあります。
ただし「中性代名詞の『y』などが後ろにつく場合には『vas』になる」という、こちらも謎ルールが存在するのです。
おそらく、「s」なしの「va-y」では、発音しにくいと言うより変だから、という理由なのだろうと思いますが、詳しいことは分かりません。
日本語でも、「缶に詰めたもの」なのに、「かんつめ」ではなく「かんづめ」になるのと、似たような理由なのではないかと思っています。
もう1つの意味
なお「vas-y」には、「がんばれー!」「行けー!」という応援以外にも、別の意味があります。
それは相手が何かを始めるのを促す、背中を押す感じになります。
親しみやすいトーンで「とりあえずやってみて」という気持ちを表します。
意味としては「行ってきなよ」「やってごらん」「さあ!」などになります。
例えば:
- Vas-y, raconte !
(さあ、話してごらん!) - Vas-y, n’hésite pas.
(ためらわないで、やってごらん)
という感じです。
新年のメッセージ
ところで、もう今年の目標は立てましたか?
「フランス語を始めてみよう」とか「フランス人の友だちを作ろう」などの目標を立てたなら、私からのメッセージがあります。
「Vas-y, n’hésite pas !(ためらわないで、やってごらん!) 」
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