似ている3つの形容詞
これまで何回にもわたって扱ってきた形容詞「sensible」「fragile」「délicat」。
外来語の語源になっているのに妙に意味がずれていたり、辞書を見てみると意味がたくさんあって違いがわからなくなったりします。
同じモノへの使い方を並べてみることで、感覚の違いがわかるようになります。
人・モノで違う
まず、「sensible」「fragile」「délicat」の3つを簡単にまとめます。
「sensible」は、人に対して使えば「繊細」になり、モノに対して使えば性能や反応性になります。
「fragile」は「(物理的・構造的に)弱い」という意味が中心なので、典型的に使われるのは人よりもモノですが、人に対して使うと「(精神的に)弱い」という意味になることが多いです。
「délicat」は、人・モノともに「扱い・判断・対応が難しい」という関係性を表す形容詞で、「sensible」や「fragile」とは、少し毛色が異なる言葉です。
同じ主語で比べてみると…
そして前述通り、「sensible」「fragile」「délicat」の違いがわかりやすいのが、モノに対して使う時です。
「cet appareil(この装置)」という同じ主語でごく簡単な例文にすると、「sensible」「fragile」「délicat」が感覚的に理解できます。
- Cet appareil est sensible.
- Cet appareil est fragile.
- Cet appareil est délicat.
① Cet appareil est sensible.
「Cet appareil est sensible.」という言い方をすると、「反応しやすい装置」であるという意味になります。
感度が高いという性能の話しをしているわけです。
文脈によって肯定的にも否定的にもなりますが、少しの変化でも検知する装置であるということは共通しています。
② Cet appareil est fragile.
「Cet appareil est fragile.」という言い方をすると、「壊れやすい装置」であるという意味になります。
構造的に弱い物理的なリスクの話しをしています。
明らかに否定的で、すぐ壊れるなどのマイナスイメージです。
③ Cet appareil est délicat.
「Cet appareil est délicat.」という言い方をすると、「扱いが難しい装置」であるという意味になります。
壊れやすいとも、反応しやすいとも限りませんが、雑に操作できないということは確かです。
調整が難しく、扱うための手順が重要で、慎重に操作しなければいけない装置であると言っています。
つまり「sensible」や「fragile」とは違い、「délicat」だけが「人間側の技術・配慮」を要求しています。
「délicat」は外来語の「デリケート」のそもそもの語源になった言葉ではありますが、「Cet appareil est délicat.」を「デリケートな装置」として捉えてしまうと、フランス語からは意味がずれてしまうのです。
感覚で理解しよう!
要するに、「cet appareil(この装置)」という同じ言葉を形容するなら、日本語で言い分けると、
- sensible → 高感度な装置
- fragile → 壊れやすい装置
- délicat → 精密で扱いが難しい装置
ということです。
違いが感覚的にわかれば、もうこの3つの形容詞が混じってしまうことはありませんね!

コメント