実際の会話の中で身につけよう!
「入門期に最低限するべきこと」と言うタイトルですでに2回お話ししていますが、
今回はこの「最低限」の仕上げに入ります。
とはいえ、前回までと違って何かの作業をしたり、覚えたりすることではなく、
実際の会話の中で身につけていくことが中心です。
もちろん、身の回りのモノの名前やよくする動作に関する動詞などを覚えていないと、会話にならないとも言えますが、
「単語を○○個覚えてから」というよりは、
挨拶やそれに続く言い回しを少々知っていれば、
あとはフランス人に聞いて覚える方が早かったりもします。
なお、名詞の性別に関しては、このポッドキャストの過去回でもお話ししている通り、
私自身は恥をかきながら覚えてきています。
何を話すのかわからないうちから準備して、
あらゆる名詞の性別を調べて覚えるよりも手っ取り早いし、
恥をかいた分、記憶の定着率が圧倒的に高まるからです。
「恥をかくのは絶対にイヤ」と言う方以外には、おススメの方法です。
「入門期に最低限するべきこと」の仕上げとは?
さて、今回のお話しの本題に戻りますが、
「最低限するべきこと」の仕上げとは何かというと、
相手の言ったことの確認と、それを覚えるためのコツの習得です。
「最低限するべきこと」の過去2回分を聞いてくださった方はお分かりかと思いますが、
通常ではありえないほどの知識の量で会話を始めてしまうので、
相手の言うことがわからない機会が多いのも当然と言えば当然。
この段階で話し相手になってくれる人は、
そもそも日本が好きで日本人と話せるのがうれしいと思っているとか、
初心者にフランス語を教えるのが大好きとか、ただの話し好きとか、
あなたがとても魅力的で話せるだけで舞いあがってしまっている…なんていう人でない限り、
長時間の会話は難しいかもしれませんが、
始めは挨拶程度もしくは挨拶プラスαで十分です。
また、これも過去回でお話し済みですが、
特に地方では、日本人と話せるだけでうれしく感じる人がかなりいますし、
それ以上にフランス人の話し好きの割合が多いので、
あなたが勇気を出すことが出来さえすれば、
話し相手を見つけるのは、そう難しいことではありません。
さらにこれは、フランスにいる時だけの話しではなく、
SNSなどをうまく使えれば、日本人と話したいと思っている人はかなり多いので、
リモートでも大丈夫です。
わからなかったらどうする!?
そして実際に話すことになり、
相手の言うことがわからなかったらどうするのでしょうか?
初めのうちは、わかったフリをしてしまうこともあるかと思いますが(私も何回もありました)、
そればかりでは上達が見込めないのはもちろん、
相手にわかれば信頼を失うことにもつながるので、やはり相手に聞くのが一番です。
単語や文法をたくさん覚えるまで会話しないよりも、
わからないことを相手に聞くための準備しておいた方が、
はるかに効率的で、あなたの記憶にも残りやすいです。
覚えるためのコツとしては、
相手に教えてもらったことをその場で繰り返させてもらうことと、
チャンスを見つけては、その教えてもらったことを他の人に使ってみることです。
入門期の話し相手に向かない人とその見分け方
ただし、ごく入門期の話し相手には、
あまり言葉遣いが下品な人は避けたほうがいいです。
と言うと、「まともに会話すらできないのに、そんなことがわかるはずがない!」って思いますよね?
でも大丈夫、その見分け方もお伝えします。
まず、言葉遣いが下品な人の特徴として、
人をおとしめるような言葉とか、下品な単語などを頻繁に使う傾向があるので、
あらかじめ使わないはずの言葉を調べておきます。
そしてそういう言葉を短時間のうちに頻発するような人からは、
あまり吸収しようとはせず、少し心の距離を置くのです。
ここでは具体的な単語はご紹介しませんが、
ネットで「insultes」「gros mots」「argots」というキーワードで検索してみてください。
このうち、3つ目の「argots」は「俗語」なので、多少使っていても許容範囲ですが、
少なくとも外国人の私は、個人的には使いません。
なお、男性が多少の “gros-mots” を使う分には、ある意味普通ではあるのですが、
それでも短時間に何度も繰り返す人に関しては、学習の対象者としては不向きかもしれません。
ここでは性的な差別をする意図はありませんが、これは日本語でも同じことですよね?
けれど、たたえあなたが男性でも、カタコトのフランス語を話している間は、
こうした言葉をご自身で使うのは避けたほうがいいと思います。
外国人が日本語で話している姿を想像すると分かりやすいのですが、
カタコトで下品な言葉を聞くのは、外国人を差別する意図がなくとも、
あまり気持ちのいいものではありません。
本当の意味で使えるフランス語とは?
そして安心して話せるネイティブに出会ったら、できるだけたくさん話してもらって、
わからないところは積極的に聞き、その場であなた自身の口でも反復させてもらい、
可能なら辞書やネット検索で確認して覚え、チャンスを見つけては他の人に自分からも使うことで、
記憶への定着を図ります。
こうして覚えたフランス語は、本当の意味で使えるフランス語です。
またよく考えてみると、この方法は知らず知らずのうちに、
幼児期のあなたが日本語を身につけるためにやってきた方法でもあります。
日本語の時は信頼できる家族や身近な知り合いが教えてくれましたが、
フランス語は自分で信頼できる人を見つける作業が加わるということですよね?
その分、感謝しながら繋がれる人間関係が広がると思って、ぜひ頑張ってください!
ちなみに、フランス人の母親がよく子どもに言うひと言に
「gros mots はダメよ!」と言うのがあります。
本当に親身になってくれる人なら、
どれが「gros mots」なのかをあなたに教えてくれるはず。
そうした出会いを楽しみに、準備をしてみてくださいね!
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