若者言葉から昇格した略語
フランス語で話していると、仏和辞書などには載っていないような言葉も耳にします。
元は若い人たちが仲間内で使っていた略語などがほとんどですが、時間とともに社会的にも認知されて、多くの人が使うようになった言葉です。
かしこまった場では使わなくても、仲の良い同僚となら使う程度の略語や派生語などを中心にご紹介します。
今回はその第17回目「vélo」です。
「vélo」とは?
「vélo」とは、「vélocipède」の略で、「自転車」のことです。
かなり以前から使われている略語なので、仏和辞書に載っていますし、「vélo」という単語がわからないフランス人はいません。
逆に、元の単語である「vélocipède」は、知らないネイティブがいるかもしれません。
というのも、「vélocipède」というのは古い言い方で、歴史的な展示物や写真などでしか見かけない自転車を指す言葉だからです。
現在の「自転車」の正式名称は「bicyclette」と言いますが、「vélo」の方がよく使われます。
正式名称の「bicyclette」を使うと、改まった感じになったり、言い方によっては気取っているように受け取られかねないほどです。
「vélo」の使用例
さて、略語の「vélo」の使用例としては、たとえば
「Tu y vas à vélo ?」
(自転車で行くの?)
のように言います。
「à vélo」で、「自転車で」の意味になります。
前置詞の使い分けについて
ところで、「à vélo(自転車で)」のように、交通手段は「(前置詞)+(乗り物の名前)」で表すことができます。
- en avion(飛行機で)
- en train(電車で)
- en voiture(車で)
- à moto(バイクで)
- à vélo(自転車で)
- à cheval(馬で)
- à pied(徒歩で)
前半は「en」、後半は「à」という前置詞になっていますが、違いがわかりますか?
「en」は飛行機や車のように乗り物の中に乗り込むタイプに、「à」は乗り物の外側にまたがったり足で直接歩く場合に使われる前置詞です。
「en」は中、「à」は外と覚えておけばいいかもしれません。
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