大掃除が違う!
日本で「大掃除」と言えば、大切な年末行事のうちの1つですよね?
普段は見て見ぬふりをしていた(?)場所なども、大掃除の時ばかりは見逃すわけにはいきません。
フランスにも大掃除は存在するのですが、時期・内容とも、日本とは大違いです。
時期について
まずフランスの大掃除の時期について。
フランス人が重い腰を上げて大掃除に取り掛かるのは、年末ではなく春です。
日本のほとんどの地域でお花見が話題になっている頃、フランスは大掃除シーズンなのです。
なので、日本でお花見用のグッズやパーティー用の食材がスーパーの広告を賑わせる頃、フランスでは大掃除関連用品のセールが行われます。
今年は関東から九州のお花見時期が、ここ数年に比べて遅れて、4月始めでしたよね?
ちょうどその頃、我が家にも大掃除用のチラシがどっさり届いていました。
掃除はオマケ?
…というと、洗剤やモップなどのお掃除グッズだと、思いましたか?
もちろん、そういうものもセールになりますし、それに加えて掃除機やお掃除ロボットなども安くなっていたりします。
でもフランスの大掃除では、こうしたものは主力商品ではないのです。
なぜなら、フランスで言う大掃除とは、日本人が年末にしている「ゴシゴシこすってピカピカにする」というイメージからは、かけ離れているからです。
大掃除の本番とは?
もちろんフランスでも、汚れている部分があればゴシゴシこするのですが、それは本番の大掃除の下準備にすぎません。
では本番は何かというと、家庭によって、また同じ家庭でもその年によって異なるのですが、おおざっぱに言うと大工仕事、DIYなのです。
我が家でも、ある年はペンキ塗りが中心だったり、ある年はテラス回り、ある年はすべての窓を見直すなど、重点を置く部分が変わります。
3月中旬にもなると、「今年はどこをやろうか?」と相談したり、家のあちこちをチェックしたりします。
そして4月第1週にはDIYショップ、フランス語では「magasin de bricolage」と言いますが、大手はこぞってセールをするので、それを見ながら最終判断をして買い物へ。
その年によって作業の規模が変わるので、割とすぐに終わる場合もあれば、5月頃まで続ける時もあります。
お店も混雑!
そのため、この時期の「magasin de bricolage(DIYショップ)」は、かなり混雑します。
毎年レジの長蛇の列を見ては、「普段から少しずつやっておけば、こんなに並ばなくてもいいのに」と思うのですが、大きなセールの時期に買わないと割高になることもあり、仕方がないのです。
でもレジの待ち時間が長いというのに、あまり不機嫌な人はいないのが不思議です。
これにはワケがあり、実は自分も含めて、嬉しい買い物だからです。
「これを買って○○すれば、スッキリするな!」というワクワク感がありますし、周りのレジ待ちをしている人たちを見ても、夫婦でこの後の作業の打ち合わせをしていたりします。
なぜ年末ではない?
ところで、日本の大掃除が年末に行われるのは、「新年を気持ちよく迎えたいから」ですよね?
フランスの大掃除が春なのは、暖かくなってDIYの作業がしやすいということもあるかもしれませんが、それよりも「夏を気持ちよく迎えたいから」であるように思います。
そのため、ペンキや木材などの材料もよく売れているのですが、テラス用のテーブルやイス、プール周りのソファなどを買っている人を見かけます。
フランスの夏と言えば、まる1ヶ月間、こぞってバカンスに行くイメージが強いと思いますが、実際に出かけているのは2週間ぐらいであることが多いです。
梅雨がないので、特に私が住む南フランスは夏の期間が長く、みんなが自宅でも「夏を気持ちよく」と思うのかもしれません。
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