結論:話し合い
私はフランス人と結婚してフランスに住んでいますが、もし日本人と結婚していたら、ここまで夫婦間の話し合いが多くはなかったと思います。
価値観の違う相手と長く付き合う方法について、まず結論をお伝えしますが、それは「とことん話し合う」ということです。
価値観の違いは当然
前回の記事、「フランス人が想像以上にケチだった件」で、日本人とフランス人の具体的な違いについて触れているのですが、価値観の違いなど、当然です。
日本在住の結婚前の当時から、よくある離婚原因の1つが価値観の違いというのは聞いていたので、覚悟はしていました。
お互いの似ているところを探すのが困難なほど、異なる者同士ですし、スピード婚だったので、違いを分かり合うような時間もなかったのです。
伝える努力
主人はフランス語以外は話さず、当時の私はフランス語力ほぼゼロだったので、話し合い自体が容易ではなかったのですが、伝える努力はしました。
お互いが外国人同士で「以心伝心はあり得ない」ので、コミュニケーションが取れなければ、待っているのは離婚です。
イヤなことがあっても、多少はガマン、自分が違いを受け入れられるようになればいいですが、そうでなければ早めに相手に伝えます。
日々の生活にて
違いというのは、一緒に暮らしていると本当に些細なことが気になります。
例えば、パンを食べる時。
細長いバゲットを買ってきたら、フランス人の主人は手でちぎって食べます。
ちぎるとパンがつぶれてしまうので、私はナイフで切って食べたい。
これは主人がちぎった後、つぶれたところをナイフで切り落として主人に食べてもらい、残りは私がナイフで切って食べることで解決して現在に至ります。
不本意でも慣れたこと
そしてパンにバターをつける時。
主人は私がパンを切ったナイフで、バターを取ってしまうのです。
私が別のナイフを取りに行けばいいかもしれませんが、一応文句を言いました。
すると、「パンを切っただけだし、汚くない」と言い、私が「でもバターがついた」と言うと、「パンで拭けば大丈夫」とのこと。
…これは不本意ながら、私が慣れてしまいました。
清潔好きの方には驚かれるかもしれませんが、我が家では、パンとバターのナイフは1本しか用意していません。
些細なことから重大事まで
「なんてヒマなんだ!」と思われるかもしれないし、私自身もそう思います。
些細なことから重大事まで、話し合ったり、なぐさめ合ったり、もしくは、いがみ合った後で仲直りをしたり。
その結果、解決方法を探して、中間地点で歩み寄るか、どちらかの習慣に慣れるのには、本当に時間がかかります。
日本人となら…
実は、「日本で日本人と結婚していれば…」と思ったのも、1度や2度ではありません。
「こんな小さなことで時間やエネルギーを使って、もったいない」とも感じるのです。
それでも、家庭内で異なった者同士が歩み寄ったりするのは、もっと大きな単位、つまり国同士での違いを乗り越えるための練習になるのです。
外交官になったつもり
仕事やその他の活動でも、日本人相手では考えられないほど、想定外のことがしばしば起こります。
家庭内で違いを乗り越えているので、冷静に対処するクセがついており、めったなことでは驚かなくなりました。
フランスという多民族国家に住んでいるせいもありますが、相手がどんな人であっても、臆するということはありません。
今では、自分が外交官になったつもりで、楽しむことにしています。
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