読めて書けることが大切!
このブログ・ポッドキャストでは、すでに何回か数字の大切さについてお話ししています。
ただし「数字が読める」だけではダメで、読めた数字を「アルファベットで書ける」ということも必要です。
前回(2025年4月18日)の配信で、具体的に30までの数字の読み・書き・発音のポイントをご紹介したので、今回はその続きです。
70からは頭を切り替えよう!
数字の大切さについて具体的に触れているのは、【フランス語勉強法】数字って大切!というタイトルの配信なのですが、ここでは100までの数字を覚えるようにおススメしています。
「100まで」というのは、基本的には100まで覚えれば、あとはほとんど対応できるからです。
前回(2025年4月18日)の配信で、0から30までを1つずつご紹介しましたが、31から69まではわりと規則的です。
ただしフランス語の70からは、それまでと異なり、合成構造になります。
具体的に見ていきましょう!
「31 ~ 69」はパターン通り!
では、数字・アルファベット表記・発音のポイントの順にご紹介します。
発音に関しては、ここでは数字のみを発音することを前提にしています。
40 quarante | 「qu」→ [k] に注意 |
50 cinquante | (鼻母音)+ [kɑ̃t] |
60 soixante | 「x」は [s] の音 |
前回「vingt-et-un(21)」の部分で、「et」はハイフンでつなぐこと・ 例外的にリエゾンしないことをご紹介しました。
これは31・41・51・61でも同様で、「quarante-et-un(41)」などになります。
それ以外の発音等も、21から30までのパターンと同じです。
「70 ~ 79」は合成構造の始まり!
さて、69まではパターン通りだったので、比較的ラクだったのですが、70からは少々面倒になります。
ただし頭を切り替えて慣れてしまえば、難しくはありません。
「70=60+10」「71=60+11」「72=60+12」…のような構造になっているので、これまで覚えたことを組み合わせるだけです。
70 soixante-dix | [dix]は [dis]と発音 |
71 soixante-et-onze | et はリエゾンせず(例外) |
72 soixante-douze | [z] をはっきり |
73 soixante-treize | [z] をはっきり |
74 soixante-quatorze | スムーズに |
75 soixante-quinze | 鼻母音+[z] 音 |
76 soixante-seize | 発音は [sɛz] |
77 soixante-dix-sept | リエゾンなし([s]+[s]) |
78 soixante-dix-huit | リエゾンあり([z]+[ɥ]) |
79 soixante-dix-neuf | リエゾンあり([z])、[f] の音も出す |
1の位が「1」である「soixante-et-onze(71)」のみ、「et」でつなぎます。
これまでのルール通り、「全部ハイフンつなぎ」です。
「80 ~ 89」は迷宮の入口!
70から始まった合成構造ですが、80からも合成構造が続くものの、それに加えて「謎ルール」が登場します。
70からは「70=60+10」「71=60+11」「72=60+12」…のような足し算のみの構造でした。
80からは「80=4×20」「81=4×20+1」「82=4×20+2」…のような、掛け算も入ります。
また、細かなスペルの違いも登場するのですが、まずは具体的に見てみましょう!
80 quatre-vingts | 語末の s は発音しない |
81 quatre-vingt-un | et はつかず、リエゾンもせず |
82 quatre-vingt-deux | 発音は滑らかに |
83 quatre-vingt-trois | 子音の連続に注意 |
84 quatre-vingt-quatre | 子音[k]の発音に注意 |
85 quatre-vingt-cinq | 鼻母音+[k] |
86 quatre-vingt-six | 単独/リエゾンで変化 |
87 quatre-vingt-sept | [s] のまま(リエゾンなし) |
88 quatre-vingt-huit | [t] 音が入るリエゾン |
89 quatre-vingt-neuf | 滑らかに |
80からの注意点は、次の通りです。
- 「quatre-vingts(80)」には語末に「s」がついているのに、81以降の「-vingt」の部分に「s」がつかないこと
- 「quatre-vingt-un(81)」には、それまでの数字の1の位が「1」である「vingt-et-un(21)」「trente-et-un(31)」「quarante-et-un(41)」「cinquante-et-un(51)」「soixante-et-un(61)」「soixante-et-onze(71)」のように、「et」がつかないこと
ここでは数字のみをご紹介しているので、「謎ルール」と言ってもこの程度なのですが、後ろに「ユーロ」などの名詞がつくと、さらに変化してしまいます(今は扱いません)。
「90 ~ 100」は
80からに引き続き、90からも「90=4×20+10」「91=4×20+11」「92=4×20+12」…のような、掛け算入りの合成構造が続きます。
90 quatre-vingt-dix | [dix]は [dis]と発音 |
91 quatre-vingt-onze | et はつかず、リエゾンもせず |
92 quatre-vingt-douze | [z] をはっきり |
93 quatre-vingt-treize | [z] をはっきり |
94 quatre-vingt-quatorze | スムーズに |
95 quatre-vingt-quinze | 鼻母音+[z] 音 |
96 quatre-vingt-seize | 発音は [sɛz] |
97 quatre-vingt-dix-sept | リエゾンなし([s]+[s]) |
98 quatre-vingt-dix-huit | リエゾンあり([z]+[ɥ]) |
99 quatre-vingt-dix-neuf | リエゾンあり([z])、[f] の音も出す |
100 cent | 鼻母音、短く |
合成構造のせいで、特に97・98・99はとても長くなってしまうのですが、リズムよく発音するのがコツです。
というのも、例えば「quatre-vingt-dix-sept(97)」と言いたいのに、「quatre…vingt…dix…sept…」のように発音してしまうと、まるで「4」「20」「10」「7」と4つの数字を言っているように聞こえてしまうからです。
ぜひ、練習してみてくださいね!
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