【フランスでの生活】冬~春のダイエットは不可能?お菓子にまつわるカレンダー

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冬から春のお菓子

冬から春のフランスのスーパーの入り口には、よくお菓子が並びます。 

そしてそのお菓子は、同じ時期のどのスーパーに行っても同じものです。 

お菓子自体は珍しいものではないのですが、ほぼ一斉に模様替えが行われます。 

今回は、フランスのお菓子にまつわるカレンダーをご紹介します。 

特定のお菓子を食べる理由 

フランス中で一斉に特定のお菓子が売り出されるのは、お祭りのせいです。 

1月から4月にかけて、主にキリスト教由来のお祭りなどが立て続けに行われる時期なのです。 

そしてその都度、ある特定のお菓子が食べられているからです。 

ここでは1月から日付順にご紹介しますが、実は本来のお祭りの日程とはズレているものもあります。 

ここでは実際にお菓子を食べる日付にしており、年によって変動するものは、2024年の日程にしています。 

1月7日 

本来は1月6日に祝われるこの日は「Épiphanie」と呼ばれ、「Galette des Rois」というお菓子を食べる日です。 

2024年は曜日の関係で、翌日の1月7日になっています。 

「王様のガレット」と名付けられたこのお菓子は、最近は日本でも知られるようになったようですね。 

ただしフランスでは、最低でも2種類が知られています。 

1つはパイ生地の中にアーモンドクリームが入っているもので、日本で知られているのはこのタイプ。 

もう1つはブリオッシュ生地で作られた大きなドーナツ状のもので、香りづけに「l’eau de fleur d’oranger(オレンジフラワーウォーター)」が使われており、上部にオレンジピールなどの飾りがついたタイプです。 

どちらのタイプの「Galette des Rois」を買っても、必ず紙製の王冠がついてきます。 

というのも、「Galette des Rois」には「fève」と呼ばれる、陶器でできた小さな人形などが隠されており、切り分けて食べた時にこれが入っていた人がこの王冠をかぶり、みんなに祝福されるからです。 

Galette des Rois briochée 王様のガレットブリオッシュタイプ

2月2日

この日は「Chandeleur」と呼ばれ、「Crêpes(クレープ)」を食べる日です。 

クリスマスから40日後と決められているので、毎年同じ日になります。 

フランスでもクレープは売られているのですが、他の多くのお菓子に比べると、家庭で作って食べるもの、という認識が強いものです。 

そのため、出来上がったクレープも売っていますが、その隣には材料である小麦粉・卵・牛乳・砂糖・チョコクリーム、また、クレープ専用のフライパンなどの売り場があることが多いです。 

2月13日 

「Mardi-Gras」は、日程に幅があるお祭りです。 

2024年は2月中旬で、「chandeleur」のわずか11日後。 

この日フランスでは、「Crêpes(クレープ)」「Gaufres(ワッフル)」「Beignets(ドーナツ)」など、いろいろな甘いお菓子が食べられます。 

「Mardi-Gras」は本来、謝肉祭の最終日にあたり、カーニバルの日なのですが、小さな子どもたちが学校などでする仮装大会を除くと、フランスではどこでもお祭りになるわけではありません。 

そして次の日からの40日程度は肉・卵などを食べないことになっていたらしいのですが、この食事制限をしている人は、おそらくほとんどいないのではないかと思います。 

現在では、ただ単に甘いものを食べる日になっているような気がします。 

3月31日 

イースター(復活祭)のことをフランス語では、「Pâques」と言います。 

他のキリスト教の影響が強い国同様、フランスでも「復活」を象徴する卵を庭のあちこちに隠して、それを子どもたちが探すゲームが行われてきたようですが、現在では「Les œufs en chocolat(チョコレートでできた卵)」が本物の卵の代わりに使われています。 

なお、卵だけではシンプルで見栄えがしないせいなのか、ニワトリの形のチョコレートが飾られたり、それだけでは飽き足らないのか、本来は関係ないはずのウサギ型チョコも、よく見かけます。 

2024年は日程が凝縮 

2024年の「Pâques」は、時期が早いですね。 

春分の日(3月20日頃)の後の最初の満月の次の日曜日が「Pâques」と決まっているので、4月になることが多いのです。 

そして「Pâques」が早いので、これに連動している「Mardi-Gras」の日程も早まっています。 

そのせいで、これまでご紹介しただけでも、わずか3ヶ月弱の間に4回も、甘いものを食べる機会が…。 

おまけに、クリスマスと年末ももちろん食べますし、日本よりずっと遅れはしたものの、2月14日のバレンタインデーもすっかり根付いています。 

3ヶ月強の間に7回も、お菓子の強い誘惑があるのが、現在のフランスです。 

こんな環境でダイエットするなんて、やっぱりムリですよね! 

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