【フランス語のフレーズ】新年用のメッセージ

フレーズ

クリスマスの後は? 

クリスマスが終われば、次は新年の挨拶。 

以前の記事で、フランスでは新年の挨拶が1ヶ月間続くということを書きましたが、今回は実際に行われる挨拶のフレーズをご紹介します。 

書き言葉と話し言葉では若干異なる場合があるので、その違いと、 語句の簡単な説明もしますので、ぜひ覚えて使ってみてくださいね! 

「carte de vœux (de nouvel an)」 

日本の年賀状に相当するのは「carte de vœux (de nouvel an)」です。 

「carte」は女性名詞で、「カード」「証明書」「地図」などの意味です。 

「vœux」は男性名詞「vœu(誓い・決意)」の複数形です。 

複数形の「vœux」だと、「願い」「誓願」「祈念」という意味になるので、「carte de vœux」の本来の意味は「願いを記したカード」なのですが、新年に祈りをささげる意味で使われます。 

なお、「de nouvel an(新年の)」をつけて、「carte de vœux de nouvel an」にすれば、より明確になります。 

ただし、やはりクリスマス同様、「carte de vœux」を郵送する人は激減していて、メッセージやメールなどで済ますことがほとんどです。 

新年は年末から 

日本のお正月は年が明けた後に着目されるので、豪華な食事であるおせち料理を食べるのは、元日の朝からですよね? 

ところが、フランスのお正月のメインはカウントダウンパーティーであり、豪華な食事を食べるのは、大みそか、31日の夕食です。 

この違いは、新年の挨拶の様子にも一部、表れています。 

このブログでも何度か触れていますが、フランスの年末年始のメイン行事はクリスマスです。 

「お正月はクリスマスの後に来るもの」という、潜在意識があるような気がします。 

なので、日本語の「よいお年を」ならぬ「よい年末パーティーを」という言い方があるのです。 

「Bonnes fêtes (de fin d’année) !」 

この「よい年末パーティーを」というのが、「Bonnes fêtes de fin d’année !」です。 

「bonnes」は、「bon(よい)」の女性複数形、「fêtes」は、女性名詞「fête(祝日・お祭り・お祝い)」の複数形です。 

「Bonnes fêtes !」と複数形にすることで、「クリスマス + 年末のパーティー」という意味になり、これだけでも、クリスマスのメッセージとして使われます。 

「fin d’année(年末)」をつけることも、よくあります。 

なおこのフレーズは、書き言葉・話し言葉の両方で使われます。 

書き言葉の場合は、「お過ごしください」という意味になる「Je vous souhaite」もしくは「passez」をつけて「Je vous souhaite de bonnes fêtes (de fin d’année) !」「Passez de bonnes fêtes (de fin d’année) !」にすることもあります。 

話し言葉の場合は、一緒にパーティーをしない相手に対して、別れ際に使われることが多いです。 

1月になったら 

先ほどもお伝えした通り、お正月のメインは、大みそかの夕食とカウントダウンです。 

そしてカウントダウン終了と同時に交わす、「あけましておめでとう」という意味の挨拶が「Bonne année !」または「Meilleurs vœux !」です。 

「Bonne année !」 

新年の挨拶で一番使われるのが、「Bonne année !」。 

「bonne」は、「bon(よい)」の女性単数形、「année」は、女性名詞で「1年」という意味です。 

文字通り「よい年を!」という意味なのですが、日本語の「よいお年を!」が「よいお年をお迎えください」という意味で年末限定で使われるのに対して、「Bonne année !」は新年(1月)限定のフレーズです。 

書き言葉・話し言葉の両方で使われますが、書き言葉の場合は、2024年の年賀状やメッセージなら、「Bonne année 2024 !」とすることがよくあります。 

「Meilleurs vœux !」 

「Meilleurs vœux !」も、よく使われます。 

「meilleurs」は、「meilleur(よりよい)」の複数形、「vœux」は先ほども触れたとおり、男性名詞「vœu(誓い・決意)」の複数形で、「願い」「誓願」「祈念」という意味です。 

「よりよい(新年の)誓願を!」と言ったところでしょうか。 

「Meilleurs vœux !」も、「Bonne année !」同様、書き言葉の場合は「Meilleurs vœux 2024 !」と書かれることがありますし、話し言葉でもよく使われます。 

どちらを使う? 

新年の2大挨拶とも言える、「Bonne année !」と「Meilleurs vœux !」。 

1月にたくさんの人が集まる場所に居合わせたことが何回もあるのですが、6対4もしくは7対3で、「Bonne année !」が多かったような気がします。 

とはいえ、「Meilleurs vœux !」を聞く頻度も、相当あるのです。 

そして年齢や性別によって、どちらが多い・少ないという変化も、ないように思います。 

強いて言うなら、あまり繰り返しがないように、相手が「Bonne année !」と言うなら、「Meilleurs vœux !」で返す、という傾向があったというぐらいです。 

フランス語学習の入門期なら、「Bonne année !」の方が日本人にとって発音しやすいので、とりあえずはこれで通し、少し慣れてきたら「Meilleurs vœux !」も使ってみる、ということでいいと思います。 

「an」と「année」 

最後に、「年」を表す単語として、「nouvel an」や「Bonne année !」「fin d’année」など、「an」と「année」が混在していることが気になった方もいらっしゃると思います。 

和訳すると、どちらも「年」や「1年」などになるのですが、厳密に言うと、「an」は時間としての「年」や「1年」など、「année」は期間としての「年」や「1年」などという違いがあります。 

でも実際には、あまり正確に使い分けられている印象がありません。 

どちらかと言うと、今回のフレーズにもあった通り、「nouvel an」「Bonne année !」「fin d’année」など、慣用句やフレーズとしての決まった使い方によるところが多いと思います。 

例えば、「Bonne année !」を「Bon an !」と言い換えることはできない、ということです。 

この記事を音声で聞くなら 

この記事は、ポッドキャストでも配信しています。 

下のリンクのクリックで該当するエピソードに飛びますので、聞いてみてくださいね!

コメント

タイトルとURLをコピーしました