友だちにはなれない地理学者
今回のフレーズのある第15章のキーワードは「explorateur」。
地理学者は偉そうなのに、何も知らない人だからです。
そしてこのフレーズの登場タイミングが、やはりこの人物の価値を物語っているようでもあります。
このフレーズの場所と背景
では、単語に入る前に、今回のフレーズ、「Tu es explorateur !」の場所と背景を確認しておきます。
このフレーズは、第15章の後半にあります。
地理学者のセリフです。
「tu」
「tu」は2人称代名詞単数です。
2人称代名詞単数と言うと、「あなた」「きみ」「おまえ」などですが、「tu」は親しい間柄で使われます。
複数になると、親しい間柄でも「vous」になります。
「es」
英語の be動詞に相当する、être動詞の2人称単数「tu」の活用形。
意味は「~です」に当たります。
「explorateur」
「explorateur」は、「探検家」「探検者」という意味の名詞です。
女性形は「exploratrice」になり、発音も変わります。
背景を見てみると
今回のフレーズの前までは、偉そうに自分の仕事について話していた地理学者ですが、突然ハッと我に返ったように、「でもきみ、君は遠くから来たじゃないか!」と叫びます。
そして続けて、今回のフレーズを叫ぶのです。
それまでは、王子さまのことを少し見下しているのではないかという態度だった地理学者ですが、それまで気づかなかったという点から見ても、プロ意識に欠ける人物だということが分かります。
実はよく知っている単語「explorateur」
さて、「探検家」「探検者」という意味の「explorateur」という単語ですが、コンピューターやインターネット関係の用語でよく使われます。
少し前までインターネット・ブラウザとして使われていた、「インターネット・エクスプローラー」が代表的です。
この「エクスプローラー」に「探検家」「探検者」の意味があるとは知らずに、使っている人も多いのでは?
実は、私もその一人でした!
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