間違いではない正解!?
今回は、短いながらも一応、2つのフレーズです。
2つ目の方は、疑問文としてもよく使われる上に、倒置などもしないのが一般的。
逆に本来の使い方にしてしまうと、若干ニュアンスが変わってしまいます。
後半では、この違いについてもご紹介しますね!
このフレーズの場所と背景
では、単語に入る前に、今回の「Oui.」と「C’est vrai.」の場所と背景を確認しておきます。
このフレーズは、第5章の始めにあります。
第5章では、王子さまの星のやっかいもの、バオバブの木について語られます。
今回のフレーズは第5章の説明の後、語り手の男性と王子さまの会話が始まって2つ目からのフレーズです。
この直前に王子さまに問いかけられた語り手の男性の、答えの部分に当たります。
「oui」
意味はもちろん、「はい」や「うん」です。
「いいえ」はすでに第7回でご紹介済みで、その際は「Non !」で「!」がついていたため、否定ではなく拒否でした。
今回の「Oui.」は、ごくシンプルな「はい」や「うん」ですね。
「c’est」
「c’est」は第3回で詳しく説明しているので、要点だけまとめます。
- 意味は「これ(それ・あれ)は~です」。
- 「ce」と「est」の2つの単語で構成され、「ce + est = c’est」ということ。
- 「ce」は「これ(それ・あれ)」を意味し、「est」は英語の be動詞に相当。
「vrai」
このフレーズでの「vrai」は形容詞で、「真実の」「本当の」「現実の」などという意味です。
名詞の前につける場合には「本物の」という意味になることがあります。
ということは、今回のフレーズ「C’est vrai.」の場合は、「vrai」が名詞の前についていないので、「本物の」という意味にはなりません。
今回のフレーズ「C’est vrai.」
したがって、「C’est vrai.」の直訳は、「これ(それ・あれ)は真実(本当・現実)です」になります。
ただしこのフレーズの直前で、王子さまが語り手の男性に問いかけており、その答えが「C’est vrai.」なので、「それは本当です」が直訳になると言っていいでしょう。
「C’est vrai ?」で疑問文
「C’est vrai.」のピリオドの部分をクエスチョンマークにして語尾を上げるだけで、よく使われる「ホント?」が出来上がります。
本来、疑問文にするには、主語の倒置や疑問文用の語句をつけるものですが、「C’est vrai ?」に関しては、あえてそのまま使うことがほとんどです。
逆に、倒置したり語句をつけたりすると、妙に改まった感じになってしまいます。
「それは事実なのですか?」「これは現実なのですか?」のように、かなりニュアンスが変わってしまうのです。
ぜひこのまま覚えて、積極的に使ってくださいね!
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シリーズ【フランス語版 星の王子さまのフレーズ】は、ポッドキャストでも配信しています。
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