1000年以上前から共有
今回のフレーズにある「éphémère」は、ある名詞を元にした形容詞なのですが、その名詞が与えるイメージが、なぜか日本とフランスで一緒です。
それも、日本の文献で確認できるのは、平安時代だというのですから、驚きです。
日本人はフランス人を、フランス人は日本人を知らない頃から、同じイメージを共有していたなんて、不思議ですね!
このフレーズの場所と背景
では、単語に入る前に、今回のフレーズ、「Parce que les fleurs sont éphémères.」の場所と背景を確認しておきます。
このフレーズは、第15章の後半にあります。
地理学者のセリフです。
「parce que」
「なぜなら」「だから」を意味する「parce que」は2つの単語に見えますが、辞書でも1つの単語として扱われています。
「pouquoi(なぜ)」で聞かれたら「parce que」で答えるのが、やはり定番です。
「les」
「les」は「ある特定のもの」を指すときに使われる、定冠詞の複数形です。
複数になると、男女ともに同じ「les」を使います。
「fleurs」
「fleurs」は、「花」を意味する女性名詞「fleur」の複数形です。
「sont」
「sont」は、英語の be動詞に相当する、être動詞の3人称複数の活用形。
「彼ら」「彼女たち」などが主語になり、意味は「~です」に当たります。
「éphémères」
「éphémères」は、「はかない」「つかの間の」「1日限りの命の」などの意味の形容詞「éphémère」の複数形です。
背景を見てみると
地理学者は、王子さまの星について聞き取りをしていますが、バラの花に関しては記録に残さないと言うので、王子さまは怒って理由をたずねます。
今回のフレーズは、地理学者が理由を説明している部分です。
「éphémère」とは?
今回のフレーズにある「éphémère」は形容詞ですが、この言葉の元になっているのは名詞の「éphémère」です。
名詞の意味は「カゲロウ」という虫。
羽が薄くて弱々しく見える上に、成虫になると命が短いので、「はかない」ものの象徴にされています。

日本語でもイメージが同じ
「カゲロウ」は漢字にすると「蜻蛉」で、日本でも同じように、「はかない」ものとされてきました。
その歴史は古く、平安時代の『蜻蛉日記』にも、はかないものとして書かれています。
『蜻蛉日記』の時代には、日本・フランスの両方が、相手の存在すら知らなかった頃ですよね?
それでもカゲロウが「はかない」ものと扱われていたのは一緒。
不思議な存在です。
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