基本はやはり現在形
英語のbe動詞に当たるのが、「être」。
このシリーズで何回も扱ってきましたが、現在形の活用がほぼ出そろったので、まとめてみたいと思います。
このフレーズの場所と背景
では、単語に入る前に、今回のフレーズ、「Mais vous êtes géographe !」の場所と背景を確認しておきます。
このフレーズは、第15章の中ほどにあります。
地理学者を相手にした王子さまのセリフです。
「mais」
「mais」の基本的な意味は「しかし」「けれど」で、逆説を表します。
「vous」
「vous」は、2人称代名詞です。
単数・複数形とも同じ形なので、どちらなのかは文脈で判断する必要があります。
フランス語には2人称代名詞が2つあり、もう1つの「tu」は単数形のみです。
「tu」は親しい間柄で使いますが、「vous」はそれ以外で一般的に使われ、若干の敬意を含んでいます。
単数形の「vous」の意味は、「あなた」が相当します。
複数形の場合は、親しい間柄の「tu」の複数形も含まれるので、「あなたたち」「きみたち」「おまえたち」などです。
「êtes」
「êtes」は、英語のbe動詞に相当する、動詞êtreの活用形です。
主語が「vous」の場合に使われる活用形です。
「géographe」
「géographe」は、「地理学者」という意味の名詞です。
職業の名前なので、男性の地理学者なら「un géographe」に、女性の地理学者なら「une géographe」になります。
男女同形で語尾が「e」なので、冠詞部分以外の発音は変わりません。
背景を見てみると
期待はずれの地理学者は、専門家のくせに、自分の星の地理を何も知りません。
王子さまは驚き、本当にがっかりしてしまい、今回のフレーズになるのですが、まるで地理学者に食ってかかっているかのようです。
動詞être現在形活用のまとめ!
単数 | 複数 | 備考 | |
1人称 | Je suis | Nous sommes | |
2人称 | Tu es Vous êtes | Vous êtes | Tuの複数は Vous |
3人称 | Il est Elle est | Ils sont Elles sont |
発音の注意点は?
発音の注意点をまとめます。
- 「vous」の「s」は、「Vous êtes」で「z」に変わる。
- 3人称単数では、続けて読む。
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