46 「私たち」のまとめ! Évidemment sur notre terre nous sommes beaucoup trop petits pour ramoner nos volcans.

その他(王子さま)

「私たち」集合! 

今回のフレーズには「私たち」という表現が3つもあり、しかも3つとも異なる単語です。 

「私たち」という表現をまとめて覚えるのにピッタリです! 

このフレーズの場所と背景 

では、単語に入る前に、今回の「Évidemment sur notre terre nous sommes beaucoup trop petits pour ramoner nos volcans.」の場所と背景を確認しておきます。 

このフレーズは、第9章の始めにあります。 

第9章では、王子さまとバラの花との別れが描かれています。 

このフレーズは第9章の2枚目の挿絵の直前にあります。 

王子さまとバラの花との会話の前の説明部分で、前回(第45回)の直後にあるフレーズです。 

「nous」「notre」「nos」 

今回のフレーズには、「私たち」の関連単語がそろっています。 

なので、先にこの3つをまとめておきます。 

  • 「nous」1人称代名詞複数「私たち」 
  • 「notre」所有形容詞1人称複数・直後の名詞が単数「私たちの」 
  • 「nos」所有形容詞1人称複数・直後の名詞が複数「私たちの」 

「notre」と「nos」の違いは、直後の名詞が単数か複数かです。 

男性名詞・女性名詞といった、性には関係がありません。 

「sommes」 

「sommes」は、英語の be動詞に相当する、être動詞の1人称複数の活用形です。 

「évidemment」 

「évidemment」は、「もちろん」「明らかに」などの意味の副詞です。 

「évidemment」の関連単語

「証拠」や「根拠」などの意味を持つ外来語「エビデンス」は英語由来ですが、もとになっているのは古いフランス語です。 

このことを知っていると覚えやすいので、関連単語もまとめてご紹介しておきます。 

  • 「évidence」女性名詞「明白さ」「明白な事実」 
  • 「évident(e)」形容詞「明らかな」「明白な」 

「sur」 

「sur」は前置詞で、基本的な意味は「~の上に」「~の上の方に」です。 

「terre」 

「terre」は女性名詞で、基本的な意味は「大地」「地球」なのですが、「地面」や「土」「土地」などの意味でも使われます。 

フレーズの途中でも先頭を大文字にして「Terre」と書かれることがあります。 

「beaucoup」 

「beaucoup」は次の「trop」の強調語で、「ずっと」「はるかに」という意味です。 

「trop」 

「trop」は「あまりに」「非常に」の意味です。 

「trop + 形容詞(または副詞)」の形でよく使われます。 

「petits」 

「petits」は「petit」の複数形です。 

「nous」が複数形なので、ここでも複数形が使われています。 

基本的には「小さい」ですが、「幼い」「かわいい」という意味があります。 

「petit」とその複数形の「petits」は男性形で、女性形だと単数が「petite」に、複数は「petites」になります。 

「pour」 

「pour」は前置詞で、いろいろな意味を持つのですが、「pour +(動詞の原形)」で「~するために」という意味です。 

「ramoner」 

「ramoner」は動詞の原形で、「煙突掃除をする」という意味です。 

フランスの暖房はずっと暖炉が主流で、21世紀の現在でも暖炉を使い続けている人がいます。 

日本の七輪が、暖房器具としてはほぼ使われなくなったのとは、かなり違います。 

そして暖炉を安全に使い続けるために必須なのが煙突掃除なので、普通の掃除とは区別されて特別な単語があるのです。 

「volcan」 

「volcan」は「火山」で、男性名詞です。 

言葉のかたまりを見てみると 

「Évidemment sur notre terre nous sommes beaucoup trop petits pour ramoner nos volcans.」というフレーズを、言葉のかたまりに分けてみます。 

主語と述語が「nous sommes」ということが、わかるでしょうか? 

これがわかれば後はカンタンで、「Évidemment sur notre terre」「nous sommes beaucoup trop petits」「pour ramoner nos volcans」の3つになります。 

重要なのは後半の「nous sommes beaucoup trop petits」と「pour ramoner nos volcans」。 

直訳だと「私たちはあまりにも小さすぎる」と「私たちの火山の煙突掃除をするために」の部分です。 

背景を見てみると 

今回のフレーズは第9章の始めにあります。 

ここでは語り手の男性が王子さまとの会話で得た情報をもとに、王子さまが自分の星から旅立った時の「火山の手入れ」などが説明されています。 

王子さまの星は本当に小さいので、まるで煙突掃除をするように、火山の手入れができます。 

そこで前回(第45回)のフレーズでは、火山の噴火を暖炉の火に例えていたのです。 

今回のフレーズはこの直後にあります。 

「notre terre」とは? 

こうした背景と今回のフレーズの一部である「私たちの火山の煙突掃除をするために」「私たちはあまりにも小さすぎる」をもとに考えると、「nous」「私たち」とは、「地球上の私たち」になります。 

「terre」にはいろいろな意味がありますが、以上のことから「地球」だとわかりますね。 

今回のフレーズの後には、「これこそが私たちのトラブルの原因だ」と言っています。 

確かに、超巨大スーパーヒーローが煙突掃除さながらに火山の手入れをしてくれれば、地球上の火山災害がなくなりそうですね!  

この記事を音声で聞くなら 

シリーズ【フランス語版 星の王子さまのフレーズ】は、ポッドキャストでも配信しています。 

下のリンクのクリックでこの記事に該当するエピソードに飛びますので、発音の確認などにお使いくださいね! 

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