類義語との比較で覚えよう!
今回のフレーズには感動を表現している動詞が含まれています。
類義語と比較することで、違いがわかりやすくなります。
そしてその類義語は、外来語にそっくりなので、覚えやすいですよ!
このフレーズの場所と背景
では、単語に入る前に、今回のフレーズ、「C’est pour saluer quand on m’acclame.」の場所と背景を確認しておきます。
このフレーズは、第11章の挿絵から3行目にある見栄っ張りな男のセリフです。
「c’est pour saluer」
「c’est」は「ce」の省略形「c’」と「être」の活用形「est」が合わさってできています。
「pour」はいろいろな意味を持つのですが、「~のために」「~の理由で」「~にとっては」などが代表的です。
「pour +(動詞の原形)」の形で「~するために」という意味になります。
「saluer」は動詞の原形で「挨拶する」「敬意を表する」などの意味です。
「quand on m’acclame」
「quand」は疑問詞として使われる時は「いつ」という意味ですが、ここでは「?」がないので、接続詞としての使い方です。
その場合は「~する時に」「~するたびに」という意味になります。
「on」は主語としての「人」を表すのが、基本的な働きです。
特殊な人称代名詞で、「人」が誰を表すのかは文脈によって変わりますが、ここでは一般的な意味での「人」「人々」です。
「m’acclame」は「me」の省略形である「m’」と「acclamer」の活用形(現在形)である「acclame」が合わさったものです。
ここでの「me(の省略形「m’」)」は1人称代名詞単数目的格「わたしを」または「わたしに」、「acclamer」は「歓声を上げる」「喝采する」という意味です。
背景を見てみると
王子さまが2番目に訪問したのは、見栄っ張りな男が1人で暮らす小さな星でした。
この見栄っ張りな男にとって、星にやって来る人は、すべて彼の崇拝者なのでした。
到着した王子さまは挨拶の後、男がかぶっている帽子が風変わりだと指摘します。
今回のフレーズで男は、何のためにその帽子をかぶっているのかを説明しています。
2つの動詞と共通点
さて、冒頭で触れた「感動を表現している動詞」とは、「acclamer(歓声を上げる/喝采する)」のことです。
そしてその類義語とは、「歓呼する」「スタンディングオベーションを送る」という意味の「ovationner」です。
「acclamer」と「ovationner」は、どちらも「何かに対して感動しており、その感情を表している」ということが共通しています。
2つの動詞の違い
「acclamer」と「ovationner」違いは、アカデミー賞の授賞式をイメージするとわかりやすいです。
授賞式の会場には、あらかじめノミネートされていた俳優などが、固唾をのんで発表を待っています。
そして受賞が発表された瞬間に、会場から歓声が上がることがよくありますよね?
そうした歓喜に満ちた歓声や喝采を表すのが「acclamer」なのです。
- Le public a acclamé l’acteur.
(観客は俳優に歓声を上げた)
受賞者は感激して壇上に上がり、トロフィーを受け取ってスピーチをします。
するとそのスピーチは素晴らしく、スタンディングオベーションが起こりました。
このスタンディングオベーションの様子を表すのが「ovationner」です。
- Le public a ovationné l’acteur.
(観客は俳優にスタンディングオベーションを送った)
つまり、「acclamer」は歓声を上げる瞬間的な反応であるのに対し、「ovationner」はより長く熱狂的な称賛であるという違いです。
外来語との関係と違い
なお、意味からも分かる通り、「ovationner」の方は、「スタンディングオベーション」の「オベーション」の元になった、ラテン語の同じ単語からできた言葉です。
ただし英語の方は名詞のみですが、フランス語には動詞もあり、それが「ovationner」なのです。
ちなみに、フランス語の「ovationner」に関しては、必ずしも「立ち上がっての拍手喝采」であるとは限りません。
「ovationner」には「熱烈な喝采を送る」という意味がありますが、立ち上がることは必須ではないからです。
でも「ovationner」を使って表現すれば、普通は「スタンディングオベーション」を指していると思われますし、実際によく目にする光景です。
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シリーズ【フランス語版 星の王子さまのフレーズ】は、ポッドキャストでも配信しています。
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