303 疑問文もそのままで! Un mouton, s’il mange les arbustes, il mange aussi les fleurs ?

その他(王子さま)

そのままの疑問文

今回のフレーズには疑問文が含まれていますが、主語と述語の倒置は起きていません。 

特に会話では、そのままのフレーズに「?」だけをつけることが多いからです。 

ただし必ず疑問文だと分かるようにする方法もありますので、注意点とともにあわせてご紹介します。 

このフレーズの場所と背景

では、単語に入る前に、今回のフレーズ「Un mouton, s’il mange les arbustes, il mange aussi les fleurs ?」の場所と背景を確認しておきます。 

このフレーズは、第7章の始めにあります。 

第7章の最初の会話部分の1行目にあるフレーズで、王子さまのセリフです。 

「un mouton, s’il mange les arbustes」

「un」は不定冠詞単数男性形、「mouton」は「羊」を意味する男性名詞です。 

「s’il」は「もしも」を表す「si」の省略形「s’」と人称代名詞3人称単数の「il」が合わさったものです。 

「mange」は人や動物が主語で、「(食べ物を)食べる」という意味の「manger」の活用形(現在形)です。 

「les」は定冠詞複数形、「arbustes」は「低木」という意味の男性名詞「arbuste」の複数形です。 

「il mange aussi les fleurs」

「il mange」は前述通り、「aussi」は「~もまた」「~も」「やはり」、「les」は定冠詞複数形、「fleurs」は「花」を意味する女性名詞「fleur」の複数形です。  

背景を見てみると

サハラ砂漠で出会って5日目、何の脈絡もなく突然始まる質問によって、男性はさらに王子さまについて知ることになります。 

今回のフレーズはその第一声なのですが、男性は相変わらず飛行機の修理がうまくいかなくて悩まされているのに、王子さまはそんな事情にはお構いなしです。 

倒置するなら

今回のフレーズの疑問文の部分は「il mange aussi les fleurs ?」ですが、これを「正式な疑問文の形」と言われる倒置文にすると、どうなるでしょうか? 

正解は「mange-t-il aussi les fleurs ?」です。 

述語(動詞)の「mange」が前に出るわけですが、主語の「il」を続けると発音しにくくなるので、間に意味のない「t」を挟んで「-(ハイフン)」でつなぐのです。 

特に書き言葉の場合には、これが正式な疑問文であるとされています。 

倒置しない疑問文

話し言葉なら、今回のフレーズのように「il mange aussi les fleurs ?」で済ます場合も多いのですが、多少くだけた表現という印象があります。 

今回のフレーズに関しては、王子さまと男性という親しい間柄での会話なので、このままがいいに決まっています。 

ですが、初対面の人や立場が上の人に向かって言うなら、他の言い方があります。 

ただ単に「est-ce que」を最初に付けるだけです。 

注意点は?

この「est-ce que」を付ける方法なら、元のフレーズは倒置をする必要がないので、とても簡単ですが、1つだけ注意点があります。 

それは、「est-ce que」の直後に母音から始まる単語が来る場合には、「que」の部分が「qu’」になり、次の単語と合わせて一緒に発音されるということです。 

今回のフレーズの「il mange aussi les fleurs ?」も母音で始まっているので、このルールに従う必要があり、「est-ce qu’il mange aussi les fleurs ?」になります。 

それでも、倒置するよりはずっとラクですよね! 

この記事を音声で聞くなら

シリーズ【フランス語版 星の王子さまのフレーズ】は、ポッドキャストでも配信しています。 

下のリンクのクリックでこの記事に該当するエピソードに飛びますので、発音の確認などにお使いくださいね!

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