110 便利だけど使いすぎ注意! Alors le jeudi est jour merveilleux !

その他(王子さま)

効率よく覚えよう! 

今回のフレーズにある「alors」という単語は、本来の意味以外でもいろいろな場面で使えます。 

あらゆる意味になるうえ、次の言葉が思い浮かばない場合などの時間稼ぎとしても使えるので、本当に便利です。 

ただし、使いすぎてしまう人がいるのも事実。 

意味によって変わるリズムのポイントや、注意点をお話ししますね! 

このフレーズの場所と背景 

では、単語に入る前に、今回のフレーズ、「Alors le jeudi est jour merveilleux !」の場所と背景を確認しておきます。 

このフレーズは、第21章の後半にあります。 

3枚目の挿絵の2行目から始まる段落の中のフレーズで、キツネのセリフです。 

「alors」 

「alors」は、「その時」「それなら」「それだから」などという意味です。 

また、疑問やいら立ち・驚き・感嘆などの強調として使われることがあります。 

「le jeudi」 

「le」は定冠詞単数男性形です。 

「jeudi」は男性名詞で、「木曜日」という意味です。 

「est」 

「est」は、être動詞の3人称単数の活用形です。 

「jour merveilleux」 

「jour」は男性名詞で、「1日」「曜日」「昼間」といった意味で使われます。 

「merveilleux」は形容詞で、「見事な」「すばらしい」という意味です。 

女性形は「merveilleuse」になり、語尾の発音が変わります。 

背景を見てみると 

人間の飼うニワトリに手を出すので、キツネはいつも猟師たちに追われています。 

人の足音を聞けば、穴の奥に隠れる生活を送っているのですが、猟師たちにも慣習というものがあって、毎週木曜日には村の娘たちと踊って過ごすのです。 

それを知っているキツネのセリフが、今回のフレーズです。 

木曜日は猟師たちにとって楽しい日ですが、キツネにとっても心置きなく散歩ができる、すばらしい日のようです。 

ここでの「alors」 

ところで冒頭でご紹介した通り、「alors」という言葉は、本当に便利です。 

単語の説明のところでも触れましたが、本来の「その時」「それなら」「それだから」などという意味以外でも使われます。 

今回のフレーズでは、猟師たちが毎週木曜日に村の娘たちと踊って過ごすという慣習について話した後のセリフなので、「alors」は本来の意味の1つである「理由」の「それだから」という使い方です。 

いろいろな「alors」 

そしてここからは、本来の使い方以外の、疑問やいら立ち・驚き・感嘆などの強調としての用法について、簡単な例文や発音のポイントをご紹介します。 

疑問 

「Alors, ça va ?」で「大丈夫なの?」という意味になります。 

「Ça va ?」だけでもいいのですが、「alors」をつけることで強調されます。 

また、単に「Alors ?」で、相手の話しの続きを促しながら聞いているという姿勢を強調することができますが、あまり強めて発音してしまうと、イライラしているのかという誤解を招く可能性があります。 

軽い疑問なら、1音節目の「a」の部分を若干高く、やさしく発音するのが無難です。 

怒り・いら立ち 

「Ça, alors !」と強めに発音すると、イライラして怒っているということが伝わります。 

「Non, mais alors !」は、かなり怒った時の表現です。 

「もう、いい加減にしろ!」と怒鳴っている様子に近いと思います。 

また、疑問のところでもご紹介した、単純に「Alors ?」という言い方も、強く発音するとイライラしている、ムカついているという様子が伝わります。 

怒っている場合は全体的に語調が強いのですが、特に2音節目の「lors」の部分が強くなります。 

驚き 

「Et alors ?」で、「ええっ?」や「おいおい!」のような驚きが伝わります。 

この場合も、2音節目の「lors」の部分が少し強くなります。 

感嘆 

「Alors !」で、感嘆しているということも伝わります。 

この場合の発音は、1音節目の「a」と2音節目の「lors」の間で、若干の間を取ることが多いです。 

なおこの場合は、言う時の表情も大切で、大抵の人は発音と同時に目を見開いた状態になります。 

使いすぎ注意! 

この「alors」という単語、これまでご紹介した以外にも、間を埋めるための時間稼ぎとして使えます。 

これからどのように話そうかと頭の中を整理したり、話しの途中で迷いがあったり、または、ただ単に言葉が思い浮かばない場合など、本当に便利です。 

この場合も、発音するときには「感嘆」の場合と同様に、1音節目の「a」と2音節目の「lors」の間で、若干の間を取ることが多いです。 

ただし、あまりに便利なため、ネイティブでも「alors」が口ぐせになってしまっている人がいます。 

また、ほんの少しの強度の違いで誤解を招く可能性もあるので、気をつけたほうがいいですね! 

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シリーズ【フランス語版 星の王子さまのフレーズ】は、ポッドキャストでも配信しています。 

下のリンクのクリックでこの記事に該当するエピソードに飛びますので、発音の確認などにお使いくださいね!

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