104 主語と述語を補おう! Ça, c’est intéressant ! Et des poules ? – Non.

その他(王子さま)

フランス語力アップのために 

『星の王子さま』は、お話しがおもしろいので、ともすると素通りしてしまうのですが、気をつけて読んでいると、フランス語力アップに役立つフレーズがたくさんあります。 

今回のフレーズも、そのうちの1つ。 

一緒に考えてみませんか? 

このフレーズの場所と背景 

では、単語に入る前に、今回のフレーズ、「Ça, c’est intéressant !」「Et des poules ?」と「Non.」の場所と背景を確認しておきます。 

このフレーズは、第21章の前半にあります。 

2枚目の挿絵から2行目から4行目にあるフレーズで、キツネが質問し、王子さまが返事をしています。 

「ça」 

「ça」は代名詞で、本来は「あれ/それ」を意味する「cela」の話し言葉です。 

また、「あれ/それ」という意味を超えて、ただ単に感情の起伏を表すために使われることがあり、今回のフレーズでも、このタイプの使い方です。 

「c’est」 

「c’est」は、「これ(それ・あれ)」を意味する「ce」と、être の3人称単数の活用形「est」が合わさってできています。 

意味は「これ(それ・あれ)は~です。」 

「intéressant」 

「intéressant」は形容詞で、「興味深い」「おもしろい」などの意味です。 

女性形は「intéressante」で、語尾の発音が変わります。 

「et」 

「et」は「そして」という意味です。 

「des」 

「des」には2種類あり、1つは不定冠詞複数形、もう1つは前置詞の「de」と定冠詞複数形の「les」が合わさった形です。 

「poules」 

「poules」は、「雌鶏(めんどり)」を意味する女性名詞「poule」の複数形です。 

男性名詞、つまり「雄鶏(おんどり)」は「coq」(語尾のQも発音します)。 

また、「若鶏(わかどり)」も男性名詞で、「poulet」です。 

背景を見てみると 

それまでは哲学者のようだったキツネですが、王子さまの星に興味がそそられ、「あわよくば自分も!」とばかりに、自分にとって「いい星」なのかどうかを知りたくて、王子さまを質問攻めにしてしまいます。 

キツネの敵である猟師がいないと知ったので、今回の1つめのフレーズ、「Ça, c’est intéressant !」となり、どうやらその次は、好物のニワトリがいるのかどうかが、興味の対象のようです。 

ここでの「des」 

ところで、2つ目のフレーズ「Et des poules ?」の「des」には2種類あるとご紹介しました。 

不定冠詞の「des」と、前置詞+定冠詞の「des」です。 

ここでの「des」が不定冠詞なのか、前置詞+定冠詞なのかを、少し考えてみましょう。 

背景から、キツネは「雌鶏(めんどり)」がいるのかどうかを聞いているということがわかりますよね? 

とすると「des」は、不定冠詞と、前置詞+定冠詞のどちらでしょうか? 

…ここでは、まだ存在すらも知らない対象について聞いているので、当然「特定できない」ため、不定冠詞が使われています。 

そう、ここでの「des」は、不定冠詞の「des」です。 

主語と述語を補おう! 

今回の2つ目のフレーズ「Et des poules ?」には、主語と述語がありません。 

背景から、キツネは「雌鶏(めんどり)」がいるのかどうかを聞いているということがわかりますが、このフレーズで省略されている主語と述語は、何でしょうか? 

…「~がいますか?」「~がありますか?」に当たるのは、「il y a ~」なので、「Et des poules ?」にこれを補うと、「Et il y a des poules ?」になり、これでも間違いではありませんが、「Et y a-t-il des poules ?」にすると、より自然に。 

「Il y a ~」の疑問文として、倒置形の「Y a-t-il ~ ?」がよく使われるからです。 

もちろん、お話しの流れの中で「Et des poules ?」が一番自然なのは、言うまでもありませんね! 

この記事を音声で聞くなら 

シリーズ【フランス語版 星の王子さまのフレーズ】は、ポッドキャストでも配信しています。 

下のリンクのクリックでこの記事に該当するエピソードに飛びますので、発音の確認などにお使いくださいね! 

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